昨日、フジテレビの番組で、39歳でモデルデビューするために北海道から上京してきた女性のドキュメンタリーをやっていました。

そのなかで、女性が中国のファッション雑誌の専属モデルのオーディションを受けるシーンがありました。オーディションには全国から4千7百人の応募があったそうです。5次審査まであり、女性は3次審査で落ちたのですが、驚いたのは、1次と2次の審査を日本人スタッフが請け負ってやっていたことです(3次審査は中国の審査員も加わり日中合同でやっていた)。

テレビのワイドショーなどでは、相も変わらずデーブ・スペクターの会社などが提供する、中国が如何に野蛮で遅れた国かというような動画を流して優越感に浸っていますが、今や雑誌のモデル募集でも中国が日本に依頼し、日本が下請けになっている現実があるのです。もちろん、モデルやタレントを志す人間にとっても、巨大な中国市場は魅力でしょう。さらにその背後には、汎アジアの市場も控えているのです。

中国は野蛮な遅れた国であると自演乙している間に、既に中国は日本を飲み込むほどの大国になっていたのです。

HUAWEIの問題も、5G (次世代通信システム)をめぐるアメリカと中国の覇権争いが背景にあるのはあきらかで、日本政府の言うがままにHUAWEIはヤバいなどと言っているのは、それこそトンチンカンの極みと言うべきでしょう。

千代田区で不動産関係の仕事をしている知人の話では、番町あたりの高級マンションの3分の1は中国人に買われているそうです。なかでも、最上階や角部屋などの高い部屋は、ほとんど中国人に買い占められていると言っていました。

中国人観光客のマナーが悪いのは事実ですが、ただ、彼らが既に私たちより豊かな生活をしているのもまた事実なのです。でも、多くの日本人はそれを認めようとしません。認めたくないのでしょう。中国は野蛮で遅れた国だと自演乙することで、現実から目を反らしているだけです。

もちろん、中国にも深刻な格差があるのは言うまでもありません。しかし、先進国で最悪の格差社会を招来し、生活保護の基準以下で生活する国民が2千万人もいるような国が、よその国の格差を云々する資格があるのかと思います。生活保護の捕捉率が10%ちょっとしかないなんて先進国ではあり得ない数字です。

中国だけではありません。キャッチアップしたアジアの国々には、(格差という影を背負いながら)既に膨大な中間層が誕生しているのです。

地方の観光地では、そんなアジアからの観光客に依存する傾向がますます強くなっています。「アジアの観光客はマナーが悪くて迷惑だ」と言いながら、心のなかでは揉み手しながら彼らを熱烈歓迎しているのです。

地元の別府市観光課が発表した平成29年度の観光動態調査によれば、別府を訪れる外国人観光客の80%以上はアジアからの観光客です。

外国人観光客のベスト10(平成29年度)
1 韓国 55.2%(329680人)
2 台湾 15.0%(89664人)
3 香港 10.5%(62598人)
4 中国 8.4%(50447人)
5 タイ3.1%(18778人)
6 シンガポール1.3%(7707人)
7 アメリカ 0.9%(5129人)
8 フランス 0.5%(2696人)
9 オーストラリア 0.4%(2375人)
10 マレーシア 0.4%(2310人)
平成29年度別府市観光動態調査要覧に基づいて編集

韓国からの観光客が多いのは、大分空港と仁川国際空港との間に、韓国の格安航空が就航しているからですが(だから若い観光客が多い)、これを見ると、「YOUは何しに日本へ?」の主役である欧米からの観光客は数パーセントにすぎないことがわかります。ちなみに、日本全体でも、アジアからの観光客が70%以上を占め、欧米からの観光客は10%程度です。

一方で、中国などの富裕層は、既に日本に興味を失くしているという話もあります。中国の都市部に住んでいる人たちは、上海や北京などの発展ぶりを知っているので、東京が逆に色あせて見えるのだとか。

今、日本を訪れているのは、経済発展で新しく中間層になった人々ですが(だからマナーが悪いのでしょう)、彼らも、やがて日本に対する興味を失っていく懸念はあるでしょう。日本の観光地は、外国のそれに比べればスケールも小さくショボいところばかりです。それに、なにより”日本的”なるものが、実は中国大陸や朝鮮半島にルーツがあることを彼らがいちばんよく知っているからです。一巡すれば、爆買いの例が示すように、訪日客が下降線を辿りはじめる可能性もないとは言えないでしょう。

今や日本は「買われる国」なのです。テレビ東京の「ニッポン行きたい人応援団」が吹聴するような「あこがれの国」ではありません。中国や韓国の男たちの間では、日本行きの”買春ツアー”が密かなブームだそうです。吉原のソープも、外国人観光客で持っているという話さえあるくらいです(別府のソープもそう言われています)。

秋葉原を訪れる外国人観光客のなかには、欧米に比べて規制が緩い児童ポルノが目当ての人間も多いというのは前から指摘されていました。アイドルやアニメも、ペドフィリア(小児性愛)の対象として見られているのです。それが「クールジャパン」の実態なのです。「YOUは何しに日本へ?」は、そんなペドファイル(小児性愛者)やその予備軍をオモロイ「おたくYOU」として取り上げているのです。

そのうち歌舞伎町のホストクラブも、アジアの国々の有閑マダムたちに占領されるかもしれません。実際に、派遣型風俗店のなかには、外国人観光客に特化した店もあるそうです。なんだかひと昔前の”妓生(キーセン)観光”のようですが、それが訪日客増加のもうひとつの顔でもあるのです。

先日、「東京の20代の女性に梅毒が急増」というニュースがありましたが、その多くは風俗で働く(それこそ観光客に買われる)女性たちなのでしょう。それも、訪日客増加の副産物と言えるのかもしれません。

何度もくり返しますが、アメリカが超大国の座から転落して、世界が多極化するのは間違いないのです。トランプ政権の外交政策などを見ても、その流れが一層鮮明になっています。そして、中国がアジアの盟主になるのも避けられない流れです。しかし、ここに至ってもなお、多くの日本人はその現実を見ようとしません。そこには、「日本は侵略などしていない」「南京大虐殺は幻だ」「従軍慰安婦なんて存在しない」などという、”過去の栄光”にすがる歪んだ歴史観が伏在しているからでしょう。現実を直視できなくて、どうして対抗したり競争したりできるでしょうか。これでは、日本が世界に誇るのが百均の商品と児童ポルノとセックス産業だけということにもなりかねないでしょう。


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2019.03.11 Mon l 社会・メディア l top ▲
保証人の件ですが、電話だとどうしても感情的になって真意が伝わらないと思ったので、手紙を書くことにしました。そして、以下のような手紙を書いて投函しました(プライバシーに関わる部分は削除しています)。

投函したあと、ずっと憂鬱な状態がつづいています。友人は、見かけによらずナイーブな一面を持っているので、ショックを受けるのは間違いないでしょう。もしかしたら、裏切られたと思うかもしれません。でも、いつまでも"いい人"を演じるわけにはいかないのです。と同時に、お金が恨めしくもあります。

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×× 様

突然、手紙で失礼します。

電話をしようかと思いましたが、電話だと冷静に順序立てて私の気持をお話しできそうもないので、手紙を書くことにしました。

結論から先に申しますと、事務所にお伺いする件はキャンセルさせていただきます。また、リースの保証人の件もお断りさせていただきます。

そもそも私のような属性の人間は、保証人としての責務を果たせるとはとても思えません。信販会社からも、弁済能力に疑問が付けられるのは間違いありません。「通りやすいようにする」という営業マンのことばは、私には悪魔のささやきのようにしか聞こえません。

また、この年齢になれば、健康面でもいつどんなことがあるかもわかりません。お互いそういったリスクも考えないわけにはいかないでしょう。私にはリクスが大きすぎます。

貴殿には話していませんでしたが、私は、昔、身から出たサビで大きな債務を背負い苦労した経験があります。それが未だ私の中でトラウマになっています。

そのため、できるだけお金の苦労はしたくないという思いは強くあります。たかが「この程度」の保証人でと思われるかもしれませんが、私は「この程度」の生活しかしてないのです。ちまちまとでもいいから、できるだけ今を平穏に生きて行きたいと思っているのです。

年金も少ないので、間近にせまった”老後”も大きな不安です。そのためもあって、私は、極力ローンは避けたいと思って生活してきました。にもかかわらず、どうして他人の5年払いのローンの保証人にならなければならないのかという気持は、正直言ってあります。

非常に心苦しいのですが、事情をお察しの上、ご理解下さいますようお願いいたします。

お力になれなくて申し訳ございません。

お元気で頑張ってください。
2019.03.03 Sun l 日常・その他 l top ▲
一昨日、突然、友人から電話がかかってきました。私は、出かけていたので、電話に出ることができなかったのですが、スマホに何度も着歴が残っていました。

なんだろうと思って電話をすると、保証人になってくれと言うのです。私は、心の中で「キタ~~!!」と思いました。

それまで別の同級生に頼んでいたけど、彼が病気になり入院したので断られたと言うのです。

事務機器のリースの保証人だそうです。彼は、五年前に会社を辞めて、自分で事業をはじめたのですが、そのときに入れたコピー機のリースが五年で終了したので、再契約しなければならないのだと。

事業と言っても一人でやっているだけで、他の友人に聞いても決してうまく行っているようには見えないということでした。

友人は、大学時代、運動部に所属していて、いつもパンチパーマに学ランを着てのし歩いているような、典型的な右翼学生でした。今でも体重が百キロ超あり、一見ヤバい人に見える風貌をしています。そのためもあって、声も大きく押しの強い言い方をします。

「オレは保証人になれないよ。保証能力がないよ」
「いや、大丈夫だよ。頼むよ」「昔、お前がアパートを借りるとき、オレが保証人になったじゃないか」
と、大昔の話まで持ち出してくる始末です。しかも、印鑑と運転免許証を持って数日中に事務所に来てくれと言うのです。

「そんなこと言われても急に行けないよ。書類を送ってくれよ。よく見て検討するよ」
「それじゃ時間がないんだよ」
「前に、応援部出身で新宿でエグい仕事をやっているやつがいるって話していたじゃないか。オレなんかよりあいつに頼めばいいじゃないか?」
「本音を出して話せるやつと話せないやつがいるんだよ」
「じゃあ、兄弟がいるじゃないか? 兄さんはちゃんとした会社に勤めているじゃないか。オレなんかよりよほど信用があるだろう」
「兄弟でも頼めない場合があるんだよ」
「おい、そんなで大丈夫かよ」

とにかく、考えておくと言って電話を切りました。ところが、そのあと、スマホに知らない番号から電話が来るようになったのです。もちろん、登録をしていない番号です。当然、無視しました。しかし、一日に何度も着歴が残っていました。

翌日も友人から電話がかかってきました。事務所に来てくれの一本やりです。

「そんなの無理だよ」
「頼むよ」
「なんでそんなに急いでいるんだよ」
「時間がないと言われているんだ」
「それは営業マンの都合だろう。ノルマに追われているので、そう言っているだけだろう」

「じゃあ、月曜日(三日後)に来てくれ」
「無理だよ。書類を送ってくれよ」
「そんな時間がないんだよ」
「オレは契約の内容も知らない。それでいきなり保証人なんかなれないよ」

「リースっていくらなんだよ」
「月に3万5千円だ」
「3万5千円? だったら5年リースで200万超すじゃないか? お前の仕事でそんなコピー機いらないだろう」
「いるんだよ」
「安いファックスとスキャナーを買ってパソコンでプリントアウトすればいいじゃないか?」
「お前みたいにパソコンができないんだよ」
「だからって200万のコピー機をリースすることないだろう」
ホントにコピー機なんだろうかという疑問が私の頭をよぎりました。

彼の仕事は、(ちょっとカッコよく言えば)文化人や芸能人を相手にする仕事です。別にコピーを生業にしているような仕事ではありません。それに、社員もいない、「一人社長」の吹けば飛ぶような個人事業であることには変わりがありません。

友人と電話で話した途端に、知らない番号からの電話もピタリと止みました。やはり、友人が私の電話番号を教えていたのかもしれません。業者も一緒になって、私に保証人の依頼の電話をかけていたのか。

中には、この程度の保証人でと思う人もいるかもしれませんが、私はこの程度の生活しかしてないのです。

よく年を取ると人間が丸くなると言いますが、私の場合は、ますます嫌味たらしく且つ計算高くなっている気がします。もちろん、”いい人”でいたいという気持もありますが、若い頃に比べて損得勘定でものを考えることが多くなりました。

ときには、今までの人生で、ホントにお世話になった人間は何人いるだろうなんていやらしいことを考えたりすることもあります。

帰省すると、必ずお土産を持って訪ねて行く知人が何人かいますが、考えてみれば、私が苦境に陥っていたとき、彼らはなんの手助けもしてくれませんでした。別に手助けしてもらいたかったわけでも、こちらから手助けしてくれと言ったわけでもありませんが、なんの力にもなってくれなかった。それで、再び上京したという側面もあります。

中にはガンで余命幾ばくもない知人もいますので、もう会えなくなるかもと思って会いに行くのですが、彼になにか助けてもらった覚えはありません。そんななかで、ただひとり、田舎にいた頃に密かに付き合っていた女性がいて、彼女からはずいぶん助けてもらいました。でも、もう二度と会いたくない、顔を見たくないと言われています。

それは、上京してからも同じです。私は、自他ともに認める”人間嫌い”で、元来人間関係が淡泊だからかもしれません。

もちろん、人間関係が打算だけじゃないと言うのはわかります。打算で考えるのは下の下だというのも充々わかっています。でも、年を取るといろんな意味で余裕がなくなるので、打算でものを考えるようになるのです。

本音はもちろん断りたいのですが、だからと言ってはっきりと言い出せない自分もいます。

既出ですが、吉本隆明は、お金を借りに来た友人に次のように言ったそうです。

(前略)吉本は千円札を三枚、私の手に握らせると言った。
「俺のところもラクじゃない。しかし、この金は返さなくてもいいんだ。なあ、佐伯(注:筆者のこと)。人間ほんとうに食うに困った時は、強盗でも何でもやるんだな」

川端要壽『堕ちよ!さらば-吉本隆明と私』(河出文庫)


自分の事になると言うは易し行うは難しですが、こういうところに私たちの人生の現実があるのはたしかでしょう。と言うか、私たちは、ホントはこういった現実のなかでしか生きてないのです。私たちが持っていることばも、こういった現実の中から生まれたものです。そのはずなのです。


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2019.03.01 Fri l 日常・その他 l top ▲