笑顔がかわいいE-girlsのAmiチャンに関して、ネットにつぎのような記事が掲載されていました。

Yahoo!ニュース
E-girls・Ami、「逃走中」の言動で批判殺到……「性格悪すぎ」

livedoor'NEWS
E-girlsのAmiが「逃走中」で仲間を売った上に自首し炎上

しかし、私はこれらの記事を読んでも、なにが問題なのか、さっぱりわかりませんでした。何度読み返しても、なぜ「視聴者」が「反感」を抱くのか、「性格が悪すぎ」などと思うのか、その理由がわかりませんでした。

たかがテレビ番組なのです。Amiチャンの「自首」を批判する「視聴者」は、このゲームがガチだと本気で思っているのでしょうか。だとすれば、彼らは、現実と虚構の区別ができない誇大妄想か、はたまたパラノイアなのか。

言うまでもなく、出演者たちは、番組のなかでそれぞれ与えられた役割を演じているだけなのです。「性格」とか「人間性」とか、そんなことばが出てくること自体、もはや理解の外です。

考えてみれば、いつの時代にもこの手のおめでたい人間はいました。ただネット以前は、当然ながらほとんど相手にもされなかったし、彼らが表現する手段も機会もありませんでした。ところが、「総表現社会」(梅田望夫)のネットの時代になると、SNSや掲示板や動画サイトや、あるいは芸能人のブログやYahoo!ニュースのコメント欄などで、彼らがいっせいにイタい「自己主張」をはじめたのでした。しかも、そこで示されているのは、「逃走中」や「テラスハウス」のようなバラエティ番組をガチだと思い込むような「頭がお花畑」の感覚です。

これでは、腹にイチモツの政治家やメディアに煽られるのがオチで、デマゴーグの権化のような「宰相A」(田中慎弥)が彼らのヒーローであるのは当然でしょう。

一方で、PVを稼ぐために、彼らを「ネット世論」として利用しているのが、Yahoo!トピックス、J-CASTニュース、ニコ動、アメーバブログなどのネットメディアです。こんなバカバカしい記事を配信しているRBB TODAY やスポニチアネックスも同様です。なぜなら、ネットメディアにとってPVが広告収入の指標で、「バカと暇人」の彼らがいちばんPVを稼いでくれる存在だからです。そのために、彼らの夜郎自大な勘違いをますます増長させているのです。

これがネットの日常です。ネットにおいては、水は低いほうに流れるのが常ですが、その水はドブ川のほうに流れていると言えます。そして、そのドブ川は、ヘイト・スピーチや偽史カルトで仮構された(「宰相A」がトリックスターをつとめる)「もうひとつの日本」につづいているのです。
2015.03.19 Thu l ネット・メディア l top ▲