Google のパンダアップデートがはじまったとき、シールの通販をしていたあるサイトが検索ページから姿を消しました。それまでメインのキーワード(シール)で2ページ目(11~20位)に表示されていたのですが、どこを探しても見つけることができません。圏外に飛ばされたのです。

そのサイトで使われていた商品画像は、メーカーの画像をそのままコピペしたものでした。また、商品の説明文も、多くはメーカーの説明文を流用していました。その意味では、Google の言う典型的な「低品質なサイト」と言えます。そのためにパンダアップデートの餌食になったのは間違いありません。

しかし、オリジナルの商品を扱ってない小売店がメーカーの商品画像や説明文を流用することは、通販サイトではよくあることなのです。サイトの管理人にしても、別に悪意があってやっていることではないでしょう。それに、リアルな店舗ではそんなことは常識で、販促のために、メーカーがみずから作成したポスターやポップを小売店に提供しているケースさえあります。

ところが、リアル店舗では常識なことでも、ネットだと「悪意のある行為」と看做され、ペナルティが課せられるのです。でも、それはあくまでGoogle の基準にすぎません。Bingでは、件のサイトはペナルティを課せられることなく、ずっと2~3ページ目に表示されています。

Google は、同じ画像を異なったサイトが使うと、ネットが混乱してユーザーを惑わすからというようなことを言ってますが、だからと言って、Google のように「低品質なサイト」を締め出してないBingがユーザーにとって快適ではないのかと言えば、もちろんそんなことはありません。むしろGoogle よりバランスのとれた検索結果を提供しているくらいです。

このような独善的なGoogle の基準が、結果的に通販サイト、それも零細な通販サイトに非常にきびしいものになっているのは事実です。当初は、パンダアップデートは、検索の上位を占領しているまとめサイトなどを排除するための基準だと言われていました。しかし、蓋を開けてみたら、まとめサイトではなく通販サイトが標的になっていたのです。

現在もパンダアップデートが進行中で、パンダアップデートは終了するまで数ヶ月かかるとGoogle は表明しています。そのためか、Google の検索ページは、(何度も同じことを書きますが)同一サイトの似たようなページが重複して表示されるなど、混乱した状態がつづいています。しかも不思議なことに、ページが重複して表示されているサイトの多くは、アドワーズのスポンサーサイトです。

Google に言わせれば、まだアップデートが終了してないので「テスト中」ということになるのかもしれませんが、であればこれほどユーザーを愚弄した話はないでしょう。これではハンドルもブレーキも効かない未完成車を公道で走らせて「テスト」しているようなものです。もしかしたら、交通ルールはオレたちが決めるので、公道で「テスト」しても構わない、ほかの車にぶつけても構わない、と思っているのかもしれません。

Google は数ヶ月前から検索エンジンに「RankBrain」という人工知能を導入しているそうで、さっそくネットの事情通たちは「すごい」「すごい」と大騒ぎしていますが、私にはただのお粗末な暴走車にしか見えません

SEOのサイトを見ても、大半はGoogle の「品質に関するガイドライン」をコピペした、まるでGoogle の腹話術師のようなサイトばかりです。しかも、その多くはアフィリサイト向けのSEO話にすぎず、通販サイトにとって参考になるような情報はほとんどありません。そもそも、「NPO、公共団体、教育機関、法人(スポンサー)企業」を優遇するという前提を問題にしない限り、「1位になるための対策」なんて意味がないのです。
2015.11.14 Sat l ネット・メディア l top ▲