今日、Amazonの定額読み放題サービス「Kindle Unlimited」に関して、下記のようなニュースがありました。

Yahoo!ニュース
講談社、Amazonへ強く抗議 「Kindle Unlimited」から説明なく全作品消され「憤っております」

私は「Kindle Unlimited」を利用してないので、今ひとつわからないのですが、おそらく講談社が配信していたのはコミックなのでしょう。それで、定額の読み放題にしたら、アクセスが殺到して、講談社に支払うロイヤリティがかさ張り採算がとれなくなったので、ランキング上位の作品を削除したのではないでしょうか。さらに、講談社の抗議で、ほかの作品もすべて削除されたのでしょう。

これこそ、AmazonやGoogleなどにありがちなアロガントな姿勢と言えます。AmazonやGoogleがこういった姿勢を取る(取ることができる)のも、EUなどと違って、日本の公正取引委員会がまったく動かず、AmazonやGoogleの寡占を野放しにしているからです。

Googleの検索などはその最たるものです。Yahoo!JapanがGoogleの検索エンジンを採用したのは、今から6年前の2010年7月からですが、それによって、PC検索におけるGoogleのシェアは90%以上になったのでした。これは、誰が見ても健全な状況とは言えないでしょう。しかも、Googleは広告会社なのです。圧倒的なシェアを背景に、検索と広告を連動させることで莫大な利益を得ているのです。

私のサイトは、今年の1月にメインのキーワードで圏外に飛ばされました。それまで10数年トップページにいたのですが、突然、圏外に飛ばされたのでした。理由はまったくわかりません。サイトになにか手を加えたわけではありません。

「SEOに詳しいと称する人間」に言わせれば、アルゴリズムが変わったからだと言うのですが、そうであれば順位が下落するだけでしょう。6位が15位とか30位とか100位とかになったというのなら理解できます。それがどうして、検索にひっかからないような圏外に飛ばされるのか。

Googleには、「Search Console」というサイトオーナーに向けたサイトがあり、そこに登録すれば、ペナルティなどを与えられた場合、修正箇所が指摘され、それを修正して再審査をリクエストするというシステムがあります。一見、Googleお得意の民主的なシステムのように思いますが、しかし、それはあくまで表向きのポーズにすぎません。実は、「Search Console」で指摘されないペナルティというのがあるのです。私のサイトの場合も、「Search Console」ではなにも指摘されていません。

「SEOに詳しいと称する人間」に言わせれば、「Search Console」に指摘されないペナルティは、Googleに「悪質」と判断されたペナルティだそうです。そんなバカなと思います。10数年、むしろ優遇されていたサイトが、なにも手を加えてないにもかかわらず、ある日突然、圏外に飛ばされたのです。どこが「悪質」なのでしょうか。

そう言うと、「SEOに詳しいと称する人間」はハグかもしれないと言うのです。でも、1年近くハグのままだというのも、とても常識では考えられません。

もっとも、突然、圏外に飛ばされたのは自サイトだけではありません。同じ業種で競合していたサイトも、過去に圏外に飛ばされた例がいくつもあります。それどころか、10年くらい前からネット通販をやっていた同業サイトのなかで、圏外に飛ばされずに残っていたのは、自サイトくらいでした。

私は、「SEOに詳しいと称する人間」たちが言う、“SEOの法則”も、(それが正しいと仮定すれば)逆にGoogleの”難癖”のようにしか思えないのです。

たとえば、「重複コンテンツ」がその典型です。通販サイトでは、「拡大画像」や「ランキング」や「おすすめ」や「カテゴリー別」など、どうしてもGoogleの言う「重複コンテンツ」が発生します。それがペナルティの対象と言われたのでは、ネット通販が成り立たないほどです。まして、通常、オーナーたちは、通販サイトを運営する上で、「重複コンテンツ」なんてほとんど意識してないでしょう。「重複コンテンツ」に「悪意」なんてあろうはずもないのです。

私は、先日、自サイトにあたらしいページを作成しました。そして、レスポンシブ・ウェブデザインになるようにviewportを設定した上で、Googleの「モバイルフレンドーテスト」でチェックしてみました。ところが、「モバイルフレンドリーではありません」という“不合格”の評価が下されたのです。「テキストが小さすぎて読めません」とか「リンク同士が近すぎます」とかいった改善箇所が指摘されていました。

しかし、自分のスマホで表示してみると、スマホの画面にすっぽりおさまっており、別に支障があるわけではないのです。文字やリンクが、小さすぎるとか近すぎると言われても、スマホの画面ではそれは当たり前です。スマホの小さな画面では、いづれにしても拡大しなければならないのです。モバイルフレンドリーが言う適正サイズなんて、なんの意味があるんだろうと思いました。

むしろ、Googleの検索結果を見ると、Googleが言うモバイルフレンドリーなんてただの気休めでしかないことを痛感させられます。その証拠に、上位はGoogleに広告を出しているサイトで占められています。しかも、同じサイトの違うページが複数表示されている例も多くあります。それこそ「重複コンテンツ」と言うべきでしょう。

それどころか、モバイルフレンドリーに対応してないサイトが上位に表示されているケースさえあります。しかも、そのサイトは、モバイルフレンドリー未対応にもかかわず、PC表示よりモバイル表示のほうが順位が上なのです。

素人のオーナーにとって、Googleが要求するモバイルフレンドリーに対応するには、技術的にもハードルは高く、専門の業者に頼まなければ、普通は無理でしょう。そうやって高いハードルの対応を要求しながら、実際の検索はまったく別の基準でおこなわれているのです。これでは、口コミサイトを謳いながら、評価のスコアはユーザーのスコアと違うものを使っていた食べログと同じです。アルゴリズムなんていくらでも操作ができるのです。

モバイルフレンドリーは、言うまでもなくGoogle独自の基準で、きわめて恣意的なものです。今やネットにおける検索は、公共なものと言っていいでしょう。公共のものである検索が、一(いち)広告会社の利益のために使われており、そのために検索のルールが都合のいいように捻じ曲げられているのです。理不尽なペナルティで多くのサイトが検索エンジンから消えている一方で、同一サイトのページが重複して上位に表示されている矛盾が、なによりその”不都合な真実”を示していると言えるでしょう。

キーワードのマッチングにしても、以前に比べてトンチンカンな事例が多くなっています。たとえば、「パン」というキーワードでも(便宜上、「パン」の例を出しているだけで、実際の「パン」の検索とは関係ありません)、店名にたまたま「パン」という文字が入っているだけで、食べ物のパンとはまったく関係のないサイトが上位に表示されていたりするのです。

別にBingの肩をもつわけではありませんが、Bingにそういった例はあまりありません。また、同一サイトのページが重複して表示される例も、Googleに比べてきわめて少ないように思います。それになにより、Googleで圏外に飛ばされたサイトも、Bingではちゃんと表示されています。

昔は、むしろ逆でした。MicrosoftのMSNに比べて、Googleのほうが優秀であるのは誰の目にもあきらかでした。それで、Googleはユーザーの圧倒的な支持により急成長したのです。当時、Googleが今のように邪悪になるなんて誰が想像したでしょうか。

今のGoogleの寡占状態は、どう考えても健全とは言えません。日本のネットの健全化のためにも、寡占状態は解消すべきでしょう。聞けば、Yahoo!JapanとGoogleの契約は二年ごとの更新のようです。素人の浅知恵でGoogle対策のSEOにうつつをぬかすより、検索エンジンの寡占状態を解消する方向に声をあげたほうがよほど生産的だと思うのです。
2016.10.03 Mon l ネット・メディア l top ▲