ゴールデンウィークの合間、病院に行きました。今回は、いつもの医院ではなく、総合病院です。待合室は、多くの外来患者で埋まっていました。そのほとんどが中高年の患者たちです。

長椅子に座っていると、診察を終えた患者のもとに、「(外来)クラーク」と呼ばれる制服姿の女性がやってきて、次回の診察日の説明や処方された薬の説明などをしていましたが、聞くとはなしに聞いていると、意外にも入院の説明をしているケースが多いのでした。

本を読みながら順番を待っていた私は、徐々に暗い気持になっていました。そうやって入院をくり返しながら、人生の終わりに近づいていくんだろうなと思いました。その宣告を受けているような気さえするのでした。

中には息子や娘が付き添ってやってくる高齢者の姿もありましたが、そんな人たちはホントにめぐまれているなと思いました。ひとりでやってきて、入院の診断を受けるなんて、なんと心細くてさみしいものだろうと思います。かく言う私も、そのひとりです。

ひとりで引っ越しするのも大変ですが、病気したときもひとりは大変です。入院を告げられたあと家に帰る道すがら。あるいは着替えなどをボストンバッグに詰めて入院の準備をする前夜。すべてを自分ひとりで受け止めなければならないあの孤独感。心が萎えるのを必死で耐えている自分がいます。

診察の際、特段症状に変化もなく、先生からも「順調ですね」と言われたので、私は安心していたのですが、再び待合室の椅子にすわって待っていると、赤い制服を着た「クラーク」の女性がやってきて、ファイルに入った説明書を目の前に差し出したのでした。私は、一瞬「エエッ」と思いました。

しかし、それは次回の検査についての説明書でした。私は、いつになくホッとした気分になりました。

そして、なんだか救われたような気持のなかで、診察代を精算して帰宅したら、夕方、病院の薬剤室から電話があり、処方された薬を受け取るのを忘れていたことを知ったのでした。


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2017.05.03 Wed l 健康・ダイエット l top ▲