不本意ながら、床屋政談を。

突然降って沸いた解散風。どうやら28日召集予定の臨時国会での冒頭解散が濃厚のようです。

野党は、「大義なき解散」などと批判していますが、結果は最初から見えている気がします。野党の批判は、どこかの知事が言っていたように、「負け犬の遠吠え」のようにしか思えません。

自民党は、再来年の10月に予定されている消費税の増税分を、国の借金の穴埋めではなく幼児教育や保育等の無償化に充てる、使途の変更を選挙公約に掲げると伝えられていますが、それに対して民進党の前原代表は、自分が主張していたことと同じで、パクリだと批判しています。

自衛隊の存在を9条に明記する憲法改正案も、安倍首相と前原代表の考えは同じです。なにもかも同じなのです。どっちが先に主張したかと本家争いをしているにすぎないのです。

北朝鮮情勢についても、与野党に違いはありません。トランプの国連演説は、北朝鮮に対する宣戦布告のようなもので、どう考えても、アメリカがやっていることは圧力ではなく挑発です。しかし、その危険性を指摘する声は皆無なのです。

今更ながらに、民進党が野党第一党である不幸を痛感せざるを得ません。民進党は護憲の党ではありませんし、反原発の党でもありません。民進党と自民党は、政策的には相違する部分より共通した部分がはるかに多いのです。

民進党(旧民主党)は自民党を勝たせるためだけに存在していると言うのは、笑えない冗談です。今回の解散総選挙も、細野某など離党組がそのお膳立てをしたようなものでしょう。自民党が追い詰められると、なぜか民進党(旧民主党)がみずからずっこけて、自民党に助け舟を出すのがいつものパターンです。

前原代表の発言も、「(どうせ同じなんだから)どうぞ自民党に投票してください」と言っているようなものです。少なくとも、多くの有権者はそう受け止めているでしょう。私には、彼らがどうして野党にいるのか不思議でなりません。

(現実的にはあり得ない話ですが)仮に民進党が大きく議席を増やすことがあったら、消費税のときと同じように、今度は憲法や原発など重要政策で、「堂々と議論する」(前原代表)などと言いながら自民党にすり寄っていく(そうやって自分たちを高く売る)のは目に見えています。民進党が議席を増やすことは、必ずしも政治がよくなることを意味するのではないのです。むしろ、反動に加速がつくことになりかねないのです。民進党というのは、もはやそういう存在なのです。

にもかかわらず思考停止したこの国の左派リベラルは、野党共闘に人民戦線の妄想でも抱いているのか、相も変わらぬ”まだまし論”に依拠して”民進党=リベラル幻想”をふりまき、「『負ける』という生暖かいお馴染みの場所でまどろむ」(ブレイディみかこ)しか能がないのです。
2017.09.20 Wed l 社会・時事 l top ▲