さらにもう一度、床屋政談を。

希望の党との合流を「悪魔との握手だ」と批判していた有田芳生議員は、昨日の両院議員総会後、一転して、合流は安倍政権を倒すための「国共合作」だとツイートしていました。開いた口が塞がらないとはこのことでしょう。

参院議員は当面選挙がないし、それに有田議員の場合、次回の選挙には立候補しないことを既に表明しています。だったら、恐れるものはないのだから筋を通せばいいじゃないかと思いますが、一度赤絨毯の上を歩いた人間に、もはや普通の感覚は通用しないのでしょう。

民進党の両院議員総会は、前原代表の提案に対して、満場一致で受入れることを決定し、僅か30分で閉会したのだそうです。これも驚くべきことです。連合が合流にお墨付きを与えたこともあってか、”リベラル派”からも反対の声は出なかったそうです。そして、民進党の衆院議員たちは、「大審問官」の審問を受けるべく、希望の党の扉の前に列を作ることになったのです。彼らはみずから進んでファシストの軍門に下ったのです。

希望の党には、日本のこころのような極右勢力も合流しています。小池百合子氏の父親は、”スメラ哲学”を信奉する国粋主義者で、氏自身も核武装論者です。また、かつて統一教会や幸福の科学との関係が取りざたされたこともあり、先日も、歴代の都知事がおこなっていた関東大震災における朝鮮人虐殺の犠牲者の追悼を拒否して、物議を醸したばかりです。

有田議員は、希望の党との合流と反ヘイトの姿勢にどう折り合いをつけるのでしょうか。常人にはとても理解の外です。

「安倍政権を倒す」というのも、野合のための方便のようにしか思えません。希望の党が政権を取ったら、むしろ一気呵成に改憲への道を突き進む可能性さえあるでしょう。その前に、自民党との連立や合流だってあるかもしれません。仮に安倍晋三氏が政権を去ったとしても、「アベ政治」は残るのです。

戦前もみんなこうやって大政翼賛会になびいて行ったのでしょう。転向というのは、なにも特高警察によって暴力的に強制されたケースだけではないのです。中野重治が『村の家』などで書いているように、社会から孤立する“恐怖”からみずから進んで合理的な理由を見つけて転向するケースだって多かったのです。無産政党の社会大衆党が大政翼賛会に合流したのもそうでした。

私たちが現在(いま)見ているのも同じ光景です。
2017.09.29 Fri l 社会・時事 l top ▲