今日の早朝6時前、車で首都高を走っているときでした。既に車は多く走っていましたが、まだ流れは順調でした。

途中、前方にスピードの遅い車が走っていたので、追い越そうとドアミラーで確認して右に車線変更したときでした。後ろから猛スピードで車がやってきたのです。そして、私の車の後ろにピタリと付け、プープープーとけたたましくクラクションを鳴らしながら激しくパッシングするではありませんか。

ルームミラーで見ると、ボンネット型のバンです。どこかの営業車なのでしょう。私は、頭に来ましたが、まさか首都高の上で急停車するわけにはいきませんので、しばらく走ったのち、左に車線変更をしました。すると、私の方にわざと車を寄せながら走り去って行ったのでした。横にピタリと付けられた際、運転手を見ましたが、五十絡みの作業服のようなものを着た男性でした。しかし、運転手はこちらを睨みつけるでもなく、まるで何かに取り憑かれているかのように正面を凝視したままでした。私は、逆にそれが怖いなと思いました。

こう書くと、ただ急いでいるだけだろうと言う人がいるかもしれません。また、あおり運転を受けないために心がけることを書いた記事なるものを見たこともあります。まるで私たちの日常にあるあおり運転は仕方ない面もあり、あおられる方にも非があるのだと言わんばかりです。

しかし、テレビニュースなどで取り上げられるような事例の方がむしろ特殊なのです。動画を見ると、車から降りて窓ガラスをドンドン叩いたり、暴言を吐いたり、車体を蹴上げたりしていています。なかには、酒を飲んでいたケースもあるようです。

あおり運転は、そんな特殊なものだけではないのです。もっと日常的にあるものです。車を運転している人だったら、普段誰しもが経験していることでしょう。むしろ、急いでいるのだろうとかトロトロ走っているからあおられるのだ、などというもの言いこそがあおり運転をはびこらせる要因になっているように思います。

あおり運転は、事故を誘発するケースも多いのです。特に、運転に未熟な人ほど、後ろからあおられたら、気が動転して運転を誤る危険性も大きいでしょう。しかも、運転に未熟な人ほど、あおり運転のターゲットになるケースが多いのです。

あおり運転もメンヘラの一種と言えないこともないでしょう。放っておくとどんどんエスカレートするという点も含めて、あおり運転はDVと似ている気がしないでもありません。警察は、特殊な事例をアピールすることで一罰百戒を狙っているのかもしれませんが、これほど社会問題になってもなおあおり運転をしているような人間には、もはや一罰百戒なんて効果がないのは明白です。

それは、歩きスマホと同じです。電車に乗ると、「歩きスマホは危険ですからやめましょう」とうるさいほどアナウンスしていますが、常識のある人間はもうとっくにやめています。今でも歩きスマホをやっている人間には、そんなアナウンスは馬の耳に念仏でしょう。それより、万歩計のような仕組みを利用して、歩行中にスマホを操作できないような機能をスマホ本体に組み込むべきでしょう。HUAWEIがどうのといった陰謀史観に囚われる前に、まずそういった身近な問題を検討すべきなのです。

言ってもわからない人間はいくら言ってもわからないのです。だったら、なんらかの強制力を伴った規制をかけるしかないのです。

新東名では、ヘリコプターであおり運転を監視しているようですが、ヘリコプターで監視して、果たして一日に何件摘発できるのでしょうか。

ヘリコプターで監視するような手間暇があるなら、私たちが普段利用する道路で日常的に行われているあおり運転をもっと摘発すべきです。ドライブレコーダーやスマホの動画をどんどん証拠物件として採用すべきなのです。警察庁は、あおり運転の取り締まりを強化して、2018年度は年間1万件以上摘発し、前年に比べ倍増したと胸を張っていますが、倍増であれなんであれ、あおり運転が日常的に繰り返されている現実は何ら変わりはありません。

私の経験では、トラックやバンなど営業車によるあおり運転が多いように思います。日頃からその道路を利用しているので、「オレたちの道路だ」「邪魔なんだよ」というような意識がはたらいているかもしれません。

昔から大型ダンプの運転が危険だと言われていますが、彼らはダンプカー協会という後ろ盾があるからなのか、我が物顔でやりたい放題のように見えます。また、深夜の「PRESS」と書いた新聞社の配送トラックや、収集を終えて湾岸部の清掃工場に向かう首都高のゴミ収集車もあおり運転の常習者です。「PRESS」ならあおり運転してもいいのか、ゴミ収集という公共サービスに携わっていればあおり運転をしてもいいのかと思ってしまいます。また、平日の夕方、環八の外周りなどでは、現場帰りの人夫送迎車がよく前の車をあおりトラブルになっているのを目にします。

あおり運転においても、後ろ盾(天下りの業界団体)のない一般車ばかりがやり玉に上がっていますが、常習的な”営業車”を重点的に取り締まれば、もう少し道路も平和になるでしょう。後ろのガラスに「後方録画中」というステッカーを貼っている車がありますが、自分を守るにはそんな方法しかないのかと思ってしまいます。無力というのは切ないもんだなと思います。あおり運転の問題にしても、悪貨が良貨を駆逐するような現実があるのです。

あおり運転は、私たちの日常で半ば常態化しているのです。テレビで取り上げられる特殊なケースだけではないのです。
2019.02.13 Wed l 日常・その他 l top ▲