昼間、駅に向かって歩いていたら、前からやって来る人達が陽炎のようにゆらゆら揺れて見えました。まるでフライパンの上を歩いているような感じでした。茹だるような暑さというのはこういうことをいうのだな、と思いました。

ところで、偶然こんなブログを見つけました。「前代未聞!給料未払い回顧録」というブログです。勤めた会社が倒産寸前で、経理の担当者も出社拒否。社員の給料未払いが常態化し、やがて自分の未払い残高も「軽自動車1台分」(125万円強)となり転職。その顛末記です。

ブログ主は独身の若い女性ですが、転職したあとも元の職場に督促の電話をかけては、僅かながら回収しつづけている、非常にバイタリティのある女性です。

ところが、読み進んでいるうちに、「あれっ」と思いました。ドロ船のようなこの会社、どこか思い当たるフシがあるのです。

実は数年前まで取引きをしていた会社だったのです。ブログの中に再三登場する「雑貨店」に、私は10年以上前からシールや雑貨などを卸していました。しかも、スタッフの中には私が紹介した女の子もいました。

ブログにイニシャルで登場する社長をはじめ会社の幹部達もおなじみの方々ばかりです。

しかし、数年前、売り掛けが長期にわたって滞ったため、やむえを得ず取引きを解消したのでした。ちなみに、私の場合も毎日のように督促の電話をかけつづけ、ひと月分を残してどうにか回収できました。ブログ主が入社したのはそのあとのようです。

私が督促の電話をかけつづけた相手が、実は出社拒否している元経理課長でした。彼は、その後自宅のアパートで死亡しているのが発見されたそうです。彼もまた給与未払いの被害者だったのです。

栄枯盛衰は世の理であるとはいえ、かつてお世話になったなつかしい方たちの顔を思い浮かべてはちょっとさみしい気持になりました。
2006.08.06 Sun l ネット・メディア l top ▲