今、夕方のニュースを観ていたら、「沢尻被告の保釈を認める決定」という速報があり、東京湾岸署からの中継がはじまりました。湾岸署の玄関には、沢尻被告が頭を下げて謝罪するシーンをカメラにおさめるべく、大勢のメディアが陣取っていました。

今日、沢尻エリカは麻薬取締法違反(所持)の疑いで起訴されたのですが、起訴された当日に保釈というのは異例だそうです。それだけ事件は限定的で、今後の広がりはないということなのかもしれません。

警視庁の組織犯罪対策課と東京地検は、権力の面子に賭けて起訴したのでしょう。しかし、それは、当初描いた構図とは違って、沢尻エリカみずからが白状した棚ぼたのMDMA所持の起訴になったにすぎないのです(ほかにもLSDが見つかったという報道もあります)。しかも、所持と言っても、悪ガキが好奇心で持っていた程度の少量です。尿検査も陰性で、本当に依存性があったどうかさえもわかりません。結局は、沢尻エリカと彼女にクスリを渡した元恋人のデザイナー(ヤンキーの聖地=横浜で修行した典型的なストリート系のヤンキーデザイナー)の二人を起訴しておしまいになる可能性もあります。

文字通り、大山鳴動して鼠二匹(一応、二匹出てきたけど)といった感じです。前も書きましたが、これほど拙速で杜撰な捜査はありません。まるで鼠よりも大山鳴動する(させる)ことが目的だったみたいです。警視庁と密通して捜査情報をもらった手前もあるのか、TBSはヘリコプターまで飛ばして「湾岸署の上空から中継」なんてやっていますが、どこまで恥さらしなんだと思いました。

そう言えば、あの日大アメフト部の悪質タックル問題も、事件性はなかったとして警察の捜査が終了したそうです。じゃあ、あの“疑わしきは罰する”報道はなんだったんだと思います。どう見ても、メディアがやっていることは重大な人権侵害でしょう。

こういったなんでもありの人権侵害(=市中引き回し)は、文春の“ロス疑惑”報道からはじまったのでした。小泉政権によって衆愚政治の堰が外されたように、文春によって報道の(人権の)堰が外されたのです。そして、なんでもありになったのです。

自宅に帰れば、自宅周辺が大騒ぎになるので、政治家と同じで、とりあえず病院に逃避して「クスリと絶縁」を演出したいのかもしれません。今後も芸能界に残るためには、そうせざるを得ないのでしょう。TBSの夕方のニュース番組のカマトトアナウンサー(ワイドショーや夕方のニュースでは、主婦受けを狙っているのか、カマトトな男性アナウンサーが多いのが特徴です)は、「病院で治療」を強調していましたが、(何度も言いますが)尿検査の結果が陰性だったのですから、「治療」するほどの依存性があるのかどうかもわからないのです。今や報道番組も、真実は二の次でそういった印象操作に走ってばかりで、ワイドショーとの見分けもつかないほどになっているのです。

TBSと同じ系列のスポニチは、尿検査が陰性だったとき、大河ドラマが決まったので”クスリ絶ち”をしていたのではないかと書いていましたが、本当に依存性があるなら”クスリ絶ち”などできないはずです。言っていることがメチャクチャなのです。

どっかで聞いたセリフですが、「沢尻エリカよ、爪の垢程度のMDMAごときで頭なんか下げるな」と言いたかったけど、どうやら頭を下げるシーンはないみたいです。バカボンのパパではないですが、「それでいいのだ」と思いました。


関連記事:
沢尻エリカ逮捕の拙速と杜撰
田口被告の土下座
メディアの印象操作
2019.12.06 Fri l 芸能・スポーツ l top ▲