下記の時事通信の記事からの引用ですが、「新型コロナウイルスの感染拡大を受け、政府の専門家会議は24日、緊急記者会見を開いて行事の自粛や風邪の症状が出た場合の自宅療養など、社会の協力を強く呼び掛けた」そうです。

その中で、「同会議の尾身茂・副座長は、現状は『一部の地域で感染の連鎖が起きているが、まだ急拡大には至っていない』との認識を示し、今後1、2週間が急拡大するか拡大を抑えられるかの分かれ道になると強調した」のだとか。

Yahoo!ニュース
時事通信
行事自粛や自宅療養を 新型ウイルスの感染拡大を受け、専門家会議が緊急会見

「なに寝ぼけたこと言ってるの?」と言いたくるような記事です。もうとっくに「感染の連鎖」は起きているでしょう。また、「感染の急拡大」も誰の目にもあきらかでしょう。

ただ、何度も言うように、一般市民の検査が行われていないので、政府が発表する感染者数が実態を反映していないだけです。実際は、政府が発表する数の数十倍も数百倍も(もしかしたら、数千倍も)感染者がいるのは間違いないでしょう。新型コロナウイルスの検査能力が低いのも、感染者数を少なく見せるために、意図的にそうしているのではないかという声がありますが、今の政府の不正・改ざん・隠蔽の体質を考えれば、あながち的外れとは言えないように思います。

メディアで報道されている「新たな感染者」というのも、大半は感染者に「濃厚接触」した人たちで、言うなれば彼らは検査対象として「選ばれた人たち」なのです。一部に、感染経路が不明な“市中感染"の感染者もいますが、それはよほど症状が重篤なのかはっきりしているかで、狭き門をくぐってたまたま検査を受けることができた「運のいい人たち」なのです。

インフルエンザのように、どこの病院でも検査が受けることができるのなら、この国は、内閣のひとつやふたつが吹っ飛ぶどころではない、それこそ大パニックに陥るに違いありません。政府は、そうなることを恐れているのではないか。

気温が上昇すればウイルスの感染力が弱くなるので、それまで時間稼ぎをしているという見方がありますが、もしかしたら、専門家会議の「今後1、2週間」というのは、天気(気温)の見通しのことなのかもしれません。それくらい(文字通り、天に運を任せるくらい)、政府もお手上げの状態なのではないか。ダイヤモンド・プリンセス号の水際作戦のあのお粗末さが、なにより今の政府の無能ぶりを表しているのです。「バカっぽい」というのは、決して誹謗中傷ではないのです。

さすがに内閣支持率は急落しているようですが、それでもまだ40%前後の支持率を維持しています。私は、支持率は10%もないだろうと思っていたので、未だ40%前後の人たちが支持しているなんてとても信じられませんでした。彼らは、中学生レベルの漢字も読めない総理大臣や財務大臣に、逆に親近感を抱くような人たちなのかもしれません。こういう人たちには、なにを言っても無駄ではないのかと思います。

そんな40%の人たちを読者にする産経新聞には、次のような記事が出ていました。

産経新聞(THE SANKEI NEWS)
韓国の感染者763人、クルーズ船超え 死者は7人に

なんだか日本は韓国に勝ったとでも言いたげな、文字通り「バカっぽい」記事ですが、外国から見れば「目クソが鼻クソを嗤う」ような話にしか見えないでしょう。

こんな産経新聞のような姿勢をホントに「愛国」というのだろうかと思います。なんだか恥を晒しているような気さえします。「愛国」ではなく、「恥国」ではないのかと思ってしまいます。

同紙のサイトを見ればわかりますが、ここに至っても「韓国が・・・・」「韓国が・・・・」の記事のオンパレードです。その多くは、ネットのニュースと同じような“コタツ記事”です。経営不振に陥り全国紙の看板も降ろすような状態になってもなお、このあり様なのです。

まるでボロ隠しのように、自分たちの政府の不正・改ざん・隠蔽を覆い隠すことが「愛国」なのかと言いたくなります。

韓国と日本の感染者数に関して言えば、「モーニングショー」でコメンテーターの玉川徹氏が憤慨していたように、韓国の新型コロナウイルスの検査能力は「1日で5000件」で、検査済みの人も「2万6179人」もいるのです。一方、日本で検査済みの人は、「まだ千数百人」しかいないのです。

msn
サンスポ
玉川徹氏「日本が韓国以下の医療体制なわけがない、やってないだけ」新型コロナ検査の差に怒り

上記の記事が同じフジ・サンケイグループのサンスポの記事であるのはご愛敬ですが、そもそも検査済みの人数が違うのですから、感染者数に違いが出るのは当然で、それは子どもでもわかる話でしょう。むしろ、問題にすべきは、韓国の感染者数ではなく、日本のPCR検査の検査能力の低さ(検査済み人数の異常な少なさ)です。

韓国だけでなく、中国に至っては一日で2万件の検査が可能だそうです。一方、日本では一般市民が検査依頼しても、保健所からたらいまわしされた挙句、はじかれるのが常だそうです。どうして、日本は公的機関主導の検査にこだわり、民間で検査できないのか。”お役所仕事”の保健所を窓口にしたのも、なるべく感染者数を増やさないという”政治的配慮”によって、検査(検体数)をコントロールするためだったのではないか。それが、韓国や中国に比べて極端に検査済みの人が少ない理由ではないのか。そんな国民の疑問に答えるのがメディアの役割でしょう。

にもかかわらず、新型コロナウイルスの感染拡大さえも、牽強付会に“嫌韓”に結び付けることしか考えない産経新聞やフジテレビは、ネトウヨと同じで、もはや「ほとんどビョーキ」と言っていいかもしれません。その前に報道すべきことがあるだろうと言いたいけど、彼らには所詮馬の耳に念仏なのでしょう。

テレビで「ニッポン、凄い!」「あこがれのニッポンに行きたい!」と自演乙している間にも、世界各国から次々と日本への渡航自粛&日本人の入国禁止の処置が出ているのですから、マンガみたいな話です。

新型コロナウイルスで浮かび上がったのは、トンチンカンなこの国の姿なのでした。それもひとえに、産経新聞に象徴されるような、ボロ隠しと化した愛国ならぬ「愛国」がもたらしたものなのです。
2020.02.25 Tue l 社会・メディア l top ▲