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東京駅~佐久平駅~高峰温泉~【水ノ塔山】~【東篭ノ登山】~池の平~高峰温泉~新宿バスタ

※山行時間:約4時間(休憩含む)
※山行距離:約8.3キロ
※標高差:320m
※山行歩行数:約18,000歩
※交通費:10,410円


昨日、東篭ノ登山(ひがしかごのとやま・2228m)に登りました。東篭ノ登山は、長野県(東御市)と群馬県(嬬恋村)の県境にある山です。近くには、知名度の高い黒斑山(くろふやま・2404m)があり、どちらかと言えば、黒斑山の陰に隠れたような存在の山です。

当初、黒斑山に登ろうかと思ったのですが、私がいつも参考にしている登山サイトで調べたら、黒斑山に比べて水ノ塔山(2202m)と東篭ノ登山をミニ縦走した方がコースタイムが長いみたいなので、水ノ塔山経由で東篭ノ登山に登ることにしたのでした。

と言うのも、帰りは登山口のある高峰温泉から出ているバスタ新宿行きの高速バスに乗る予定で、そのバスの出発時間が16時17分なのでした。行きは高速バスだと到着が午後になるので、新幹線で行きました。新幹線だと、駅からバスを乗り継いで登山口に到着するのが9時半すぎです。それから登ると、黒斑山だと下山が13時前になります。ホテルが1軒あるとは言え、バスの出発まであまりにも時間が余ります。まだしも東篭ノ登山の方が待ち時間がいくらか少なくなると思ったのでした。

それともうひとつは、登山者が少ない東篭ノ登山で、久しぶりにゆっくり山を歩きたいという気持もありました。

東篭ノ登山も黒斑山も、浅間連峰に属する浅間山の外輪山です。ちなみに、浅間山は昨年11月の噴火に伴い現在噴火警戒レベル2に指定され、火口周辺は入山規制されています。また、火口から2キロ以内は噴火時の噴石や火砕流の警戒が今も呼びかけられているそうです。地元の人は、「今の予報官は慎重な人なので、警戒レベルの解除には時間がかかるのではないか」と言っていました(各山に担当の予報官がいるとは知りませんでした)。

行きは、東京駅6時28分発の北陸新幹線はくたかで長野県の佐久平駅まで行きました。

佐久平駅から8時25分発の高峰温泉行のバスに乗車し、約1時間で終点の高峰温泉に到着しました。バス停のすぐ横に東篭ノ登山の登山口がありました。黒斑山の登山口はひとつ手前の高峰高原ホテル前のバス停にあります。もっとも、二つのバス停は数百メートル離れているだけです。

佐久平駅からバスに乗ったのは私を含めて二人だけでした。ひとつ先の小諸駅からさらに一人乗り、乗客は三人になりましたが、二人はいづれも途中で降りたので、以後乗客は私ひとりだけでした。バス料金は先払いで1470円でした。ちなみに、帰りの高速バスはGoToキャンペーンが適用されたらしく2200円でした(ネットで予約した際初めて知り驚きました)。高速バスは、佐久平駅までは路線バスを兼ねていましたので、2200円から1470円を引くと、佐久平駅から新宿までは730円の計算になります。新幹線だと6260円です。こんなことでいいんだろうかと正直思いました。

時間の調整が面倒くさいので、最初は前泊することを考えていました。まず、高峰高原ホテルに泊まって、黒斑山に登ることを考えました。そうすれば、16時まで高速バスを待たなくても、午後1番のバスで佐久平駅に戻って新幹線で帰ることができるのです。

ホテル代もGoToが適用されて1泊2食付きで11000円でした。しかし、ある理由で前泊はあきらめたのでした。それは、夕食です。夕食がフランス料理のコースらしいのです。しかも、それ一択。それがホテルのウリで評判らしいのですが、ナイフとフォークが両脇にずらりと並べられる光景を想像するだけでも気が滅入ってきます。それに、普段食べ慣れないものを食べると腹を壊して下痢をする懸念もあります。実際に上高地に行った際、人生が終わったような経験をしたことがあり、未だそれがトラウマになっているのでした。

そもそも山に登るのにどうしてフランス料理のコースを食べなければならないんだという気持もありました。それでホテルの前泊は取りやめたのでした。

次に終点の高峰温泉の旅館に泊まることも考えました。高峰温泉には「ランプの宿」として有名な日本秘湯を守る会推奨の旅館があります。サイトで予約する際は、日本秘湯を守る会に入会することが条件になっていました(入会は無料です)。しかし、宿泊数を一人にすると、どうしても予約できませんでした。二人以上でないと予約できないのかと思って予約をあきらめたのですが、下山時、旅館に寄ってそのことを話したら、GoToでずっと満室で予約ができない状態になっていると言っていました。

旅館の横からは林道(湯の丸林道)がさらに奥に延びており、4キロ先には大きな駐車場やインフォメーションセンターを備えた池の平という登山口もあります。近くには湿原もあるそうです。池の平からだと東篭ノ登山は1時間でお手軽に登れるので、シーズン中は家族連れも登るみたいです。しかし、湯の丸林道の入口はゲートが閉じられていました。既に11月4日から来年の4月末まで冬季期間の通行止めになっていました。私は、下山に池の平のルートを使ったのですが、駐車場もトイレもインフォメーションセンターも閉鎖され、まったく人影もなく閑散としており、えも言われぬ淋しい光景が広がっていました。池の平からは、4キロの林道を1時間かけて高峰温泉まで戻りました。

朝、高峰温泉に着いたとき、気温は氷点下3度でした。登山道に入ると、前に降った雪が残っていて、それが凍結していました。南側は雪が解けていましたが、北側はまだ真っ白でした。また、霧氷も至るところで見られました。ただ、念の為に軽アイゼン(スノースパイク)を持って行きましたが、使うことはありませんでした。

最初はゆるやかな登りの道でしたが、水ノ塔山の手前に来ると岩場が続きました。北アルプスに行く練習になるとネットに書いている人がいましたが、それはいささかオーバーにしても、(”穂高信奉者”からは叱られるかもしれませんが)たしかに西穂高の独標に似ていると言えばそう言えないこともありません。岩場は南に面しているので、残雪も少なく、それに凍結もしてなかったので、あまり苦労せずに登ることができました。山頂は岩の上にありましたが、南側がひらけているので、小海線沿線の小諸や東御市の街並みやその奥にそびえる八ヶ岳連峰の山並みを見渡すことができました。

水ノ塔山からは北の方に一旦下りましたが、低い灌木におおわれた道に入った途端、一面真っ白な世界が目に飛び込んで来ました。岩が剥き出した道をしばらく下ると、今度は南側に向けて登り返さなければなりませんでした。再び稜線に出ると、それからは「赤ゾレ」と呼ばれる崩落地の上を歩くことになりました。地図には「滑落注意」のビックリマークがありましたが、思ったより道幅が広いのでそれほど緊張感もなく進むことができました。崩落地はかなり規模が大きく、100メートルくらいの距離を二か所歩くことになります。崩落地を歩いていると、先の方に東篭ノ登山が見えました。

最後の東篭ノ登山に登る道では、今回の登山で初めて息が上がりました。そして、その道で唯一の登山者とすれ違いました。埼玉から来たそうで、何でも自然の家だかなんだかに5連泊していて、周辺の山を歩いているのだそうです。池の平から登って来たけど、水ノ塔山まで行ったら引き返すと言ってました。

標高差は200メートルちょっとしかありませんが、水ノ塔山と東篭ノ登山をミニ縦走すると、一旦下ってまた登り返しがあるので累積標高差は500メートルを越えます。

稜線を歩くと風が吹き曝しなので、寒くてなりませんでした。そのため、山の上ではほとんど座ることができませんでした。東篭ノ登山も一等三角点の山なので、四方がひらけている分、風を除けるものがなく、立って足踏みしながら持参した行動食の羊羹やまんじゅうを食べました。

池の平までの下山ルートは40分程度でしたが、池の平が閉鎖されているということもあって人の気配はなく、熊笹が生い茂った登山道は今にも熊が出てきそうな雰囲気で、鈴はもちろんですが、見通しの悪い箇所では笛を吹きながら歩きました。

林道を1時間歩いて、高峰温泉に横にあるゲートをくぐって登山口に戻って来たのは、15時前でした。バスの出発まであと1時間ちょっとです。バスは到着していましたが、旅館の人の話では運転手はバスのなかで昼寝しているそうです。バスのドアが開くのは出発の15分くらい前だそうで、それまで旅館の喫茶室で時間を潰しました。食事をしようとしたら既に定食が終わったというので、おはぎを頼み、そのあと温かいコーヒーを飲みました。

高峰温泉のすぐ下にはスキー場があります。でも、スキーブームが去ったということもあって(それにアクセスも設備もお世辞にもいいとは言えないので)、シーズン中でも平日は10~20人くらいしか来ないときもあるそうです。広大なゲレンデに10人とは、ある意味で穴場じゃないかと思いました。

たしかにこの前行った入笠山や北横岳のスキー場に比べると、環境面では雲泥の差です。プロが使う球場と草野球用の河川敷のグランドくらいの違いがありました。

帰りの高速バスに始発から乗ったのは、私以外に旅館に泊まっていた若い女子グループ3人の4人だけでした。小諸駅からは、若いカップルが二組乗ってきました。なんのことはない年配者で格安の高速バスに乗っているのは私ひとりだけでした。

行きの北陸新幹線は、GoTo効果なのでしょう、平日にもかかわらず結構混んでおり、予約する際も、二人掛けの座席で横が空いている席を見つけるのに苦労するほどでした。三人掛けの座席も8割くらいは埋まっていました。途中軽井沢を通りましたが、さすがにこの時期に軽井沢で降りる人は誰もいませんでした。出張のサラリーマンは別にして、観光客はほとんど金沢に行くのかもしれないと思いました。新幹線で目立ったのは、年配の夫婦や成人した子どもがいる家族連れでした。

バスタ新宿からは、いつものように新宿三丁目駅まで歩いて副都心線で帰りました。最寄り駅に着いたときは21時をまわっていました。

※サムネイル画像をクリックすると拡大画像がご覧いただけます。

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佐久平駅

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駅前のロータリーにあった紅葉

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高峰温泉の水ノ塔山・東篭ノ登山の登山口

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同上

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凍結した登山道の残雪

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同上

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水ノ塔山の登りの岩場

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ひとつ越えるとまた岩場

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下から稜線を見上げる

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さらに稜線の先にある東篭ノ登山
下の白いラインが下山したあとに歩いた湯の丸林道

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上から見えるスキー場

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右下の建物が登山口のある高峰温泉の「ランプの宿」

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足をいっぱいに上げて登らなければならない岩もありました。

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正面に見えるのが水ノ塔山のピーク

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大きな岩
「えいこらしょ」と声を出して登りました。

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水ノ塔山の山頂標識

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東篭ノ登山の指導標に従って北の方へ下りて行きます。

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登って来たルートを振り返る

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遠くに小海線沿線の街と八ヶ岳連峰の山並み

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北側に入った途端、白い世界

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北側からは菅平や嬬恋、軽井沢方面が見えます。正面は四阿山?

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南側に登り返すと再び稜線に出ました。
崩落地(赤ゾレ)を歩きます。
その先に東篭ノ登山

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崩落地と東篭ノ登山
見ての通り、登山道は幅が広いので緊張感はありません。

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崩落地は急角度に落ちていました。
滑り落ちたら大変でしょうが、普通に歩けばほとんどその心配はありません。

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高峰の標識
でも、高峰山は別にあります。

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東篭ノ塔山山頂標識

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同上
横に一等三角点の石柱

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山頂の様子
もちろん、誰もいません。とにかく寒い。

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橋幸夫のレコード大賞受賞曲・霧氷

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北側の風景
その先に見える山は、西篭ノ登山
30分~40分くらいだそうです。

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霧氷その2

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寒いので西篭ノ登山はパス

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池の平に下ります。最初はガレた下りでした。

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熊に怯えながら歩きました。

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池の平に到着

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こんな注意書きもありました。
たしかにその通りですね。

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湯の丸高峰自然休養林の看板
林野庁のサイトには次のように書いていました。
湯の丸高峰自然休養林が位置する浅間烏帽子火山群は、約100万年前に烏帽子岳から火山活動が開始し、現在の浅間山へ向けて火山活動が移動する過程の中で浅間連峰が形成されていると考えられています。

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立派な駐車場(閉鎖中)もありました。

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立派なトイレも(閉鎖中)。

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インフォメーションセンターも、来年4月まで閉鎖されています。

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熊出没注意の札がある東屋で休憩しました。初めて座った。

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ゲートが閉まった林道を約1時間歩いて高峰温泉の登山口に戻りました。

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さっき歩いた水ノ塔山

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やはり寒さが厳しいのでしょう、ここでも縞枯れ現象が見られました。

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高峰温泉「ランプの宿」

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帰りのバスが既に待機していた。
2020.11.11 Wed l 山行 l top ▲