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新宿駅~奥多摩駅~水根バス停~【六ッ石山】~石尾根縦走路~奥多摩駅~青梅駅~立川駅~武蔵小杉駅

※山行時間:約7.5時間(休憩等含む)
※山行距離:約16キロ
※標高差:960m(登り)1140m(下り)
※山行歩数:約29,000歩
※交通費:2,713円


一昨日 おととい(6日)の土曜日、奥多摩の六ッ石山(1478メートル)に登りました。六ッ石山の水根ルートも、奥多摩三大急登に数えられる急登です。六ッ石山には去年の3月にも登っていますので、これで二度目です。

いつものように、新宿駅から6時45分発のホリデー快速おくたま号に乗って奥多摩駅に向かいました。乗客は前回の本仁田山のときより多く、座席がほぼ埋まるくらいでした。それでも通勤電車並みに混雑するコロナ前に比べると、半分くらいです。

奥多摩駅に着いて駅前のバス停に向かうと、既に長蛇の列でした。どうやら定時のバスとは別に臨時バスが出るみたいです。私も列の後ろに並びました。水根のバス停までは15分くらいですが、バスの中は超満員で、乗車口のステップの上にも乗客が立っていました。普通のバスと違って乗客がそれぞれ大きなザックを持っているので、奥の方にいると、途中で降りるのが大変です。それで、降りやすいように、前の降り口に近いところに立ちました。

水根で降りたのは二人だけでした。しかし、水根は六ッ石山だけでなく鷹ノ巣山の水根沢ルートの登山口でもあるので、歩いて5分くらいしか離れてないひとつ先の奥多摩湖のバス停で降りて、水根まで歩いて来るハイカーも多くいました。しかも、現在、水根のバス停の前にあるトイレが建て替え中で利用できないため、よけい奥多摩湖で降りる人が多いみたいです。

水根のバス停からは車道を渡って脇の林道を登ります。二度目なので勝手知ったという感じで登って行きました。既に隣の奥多摩湖のバス停からも次々にハイカーがやって来て林道を登り始めていました。

鷹ノ巣山の水根沢ルートの道と岐れ、さらに右の方へ林道を登って行くと、民家の脇に手すりの付いた登り口が見えました。バス停から15分くらいです。

登山口に入ると、さっそく樹林帯の中の九十九折の道がはじまります。10分くらい歩くと、産土(うぶすな)神社の鳥居と祠が目の上に現れました。去年登ったときはピストンでしたので、登るときと下りのときに産土神社で手を合わせましたが、今回は山頂から奥多摩駅へ石尾根を縦走するので、手を合わせるのは一回きりです。いつものように、登山の安全を祈り、お賽銭をあげて柏手を打ちました。

これから先には、風の神土(かぜのかみつち)とトオノクボの二つのチェックポイントがあります。トオノクボまではずっと急登が続きます。特に、前回は風の神土・トオノクボ間が一番きつかった記憶があります。

しかし、今回は、タイム的には順調でした(それでも一人に追い抜かれたけど)。スタートの時間は、前回とほぼ同じだったのですが、30分くらい早いペースで登っていました。

しかも、急登はトオノクボまでで、トオノクボからは防火帯の広い道になり、登りもなだらかになります。それまでの急登と比べると別世界のようで、あれよあれよと言う間に山頂に着いた感じでした。このまま行けば、去年より30分はやく山頂に到着するはずでした。

ところが、防火帯に入ると途端にペースが落ちて、足がまったく前に進まなくなったのでした。去年はあれほど急登から解放されてルンルン気分だったのに、まるで悪魔に取りつかれたみたいでした。太腿の筋肉が痙攣を起こし、挙句の果てには踵の靴擦れが我慢できないくらい痛くなりました。それで、雪の上にしゃがみ込んで、靴と靴下を脱ぎ、持参したマメ用のパットを貼りました。パットのおかげで靴擦れは緩和しましたが、痙攣は間断なく続きました。

結局、トオノクボから山頂まで、去年と比べて30分よけいかかりました。そのため、到着時間は去年とまったく同じでした。

どうして今年は後半にあんなにバテてしまったのか。つらつら考えるに、いわゆるシャリバテだったような気がします。ダイエットをしているということもあって、前夜はコンビニのサンドイッチを食べただけで、朝はなにも食べてなかったのです。持って行ったのは、行動食がドーナツ1個で、昼食はミニクロワッサンの4個入りのパンでした。登る途中で食べたのは、ドーナツだけでした。おしっこも血尿が出ているんじゃないかと思うようなドロドロした濃い色で、あきらかに水分不足を示していました。

なんだか登山に対する慣れと惰性によって、杜撰な面が出ているように思います。私は、予備がないと不安症候群なので、非常に慎重な一面がある一方で(だから、なかなかステップアップできない)、始末の悪いことに杜撰な面もあるのです。たしかに登山でステップアップするには勇気が必要ですが、しかし、それと杜撰であるということはまったく別でしょう。

六ッ石山の山頂は、私のように六ッ石山を単独で登った人間より、隣の鷹ノ巣山から石尾根を下る途中に立ち寄るハイカーの方が多いくらいでした。しかも、20代~30代くらいの若い男性が多く、ほとんどがソロでした。夫婦やグループで登って来る人はまったくと言っていいほどいませんでした。

当日は春を思わせるような晴天でしたので、山頂からの眺望もこれ以上ないくらい恵まれました。午後になっても雲がかかることなく、どこまでも青空が広がっていました。

ただ山頂周辺はまだ雪が残っていました。六ッ石山の山頂にはベンチがないので、皆さん、残雪の上にシートを敷いて座っていました。私は、近くに座った70をすぎたとおぼしきベテランハイカーの男性と、お喋りをしながらパンを食べました。男性は、バーナーでお湯を沸かしてインスタントラーメンを食べていました。

男性とは、現天皇が皇太子時代に登った際に各地の山に作られたと噂されている「プリンスルート」について話が弾みました。中でも有名な新潟の平ヶ岳の「プリンスルート」には(このブログでも日の出山の記事で触れていますが)、男性は実際に登ったことがあると言っていました。

水根バス停から六ッ石山山頂までは4.7キロですが、これから歩く石尾根は10キロ以上あります。大体3時間くらいを予定しているのですが、私は日没にならないか心配でした。「大丈夫ですかね?」と訊いたら、「今日は快晴なので全然大丈夫ですよ」と言われました。

また、山頂あたりはまだ雪が残っているので、チェーンスパイクを装着しなくて大丈夫か訊いたら、「必要ないですよ」と言われました。しかし、そういった他人の言葉を信じた私が浅はかで、あとでチェーンスパイクを装着しなかったことを後悔しました。石尾根縦走路は北側に巻く道が多いのですが、北側の巻道には雪が残っていて、しかも踏み固められた雪がカチカチに凍っている箇所も多く、うっかり滑って転んだりしたら斜面に滑落する危険性があります。それで、なるべく踏み跡を避けて山側の雪の上を歩くようにしました。ところが、そのために、再び太腿の筋肉が痙攣しはじめたのでした。

下りの3時間は文字通りの苦行でした。別に道に迷うようなところはありませんでしたが、途中で歩けなくなり遭難するんじゃないかという不安が頭を掠めました。下まで下りて林道と合流すると集落が見えてきましたが、集落の家にしばらく休ませて貰うよう助けを求めようかと思ったくらいです。しかし、今のご時世では、それこそコロナの使徒みたいに忌み嫌われるだけでしょう。家の住民がキャーと叫びながら裸足で逃げ出すかもしれません。

それで、林道をショートカットした途中にあった神社の境内でしばらく休みました。その神社には、昨年だったか?熊が出没したそうです。

昨年の秋から、私はいわゆるガレージブランドのウルトラライトのザックを使っているのですが、一昨日はやたら腰が痛くてなりませんでした。腰ベルトがなく、全て肩で背負うようになっていますが、おそらくパッキングが下手なので、過重に偏りが生じて、それが背面の歪みになって腰に無用の負担を強いたのだと思います。片手でザックの底を少し持ち上げるようにすると、全然楽になりました。

靴擦れと痙攣と腰痛、まさに三重苦で踏んだり蹴ったりでした。ウルトラライトのザックを使うのはやめて、また前のザックに戻ろうと思いました。ウルトラライトのザックの場合、ザックだけ軽くしてもダメで、中身も軽くしなれば意味がないのです。たとえ日帰りでも、荷を軽くするために中身を削るというのは、やはり登山の装備としては本末転倒しているように思います。

予定どおり3時間かかって、午後4半近くに奥多摩駅に戻ってきました。まだ日没まで30分くらいありました。下りでは4人から抜かれましたが、皆さん、ホントにびっくりするくらい速足なのでした。と言って、私のペースが極端に遅いというわけではありません。いつも利用している登山アプリのコースタイムとほぼ同じくらいのペースです。

もちろん、私と違って彼らは健脚なのでしょう。体力があるということは、それだけ余裕を持って登山ができるという安全面でのメリットはたしかにあるかもしれません。しかし、一方で、過信が生まれ、それが無謀につながる懸念もあるように思います。実際に、山の遭難事例を見ると、下山時の転倒や滑落は道迷いに匹敵するくらい多いのです。ハイカーの構成比から言って、高齢者が多いのは当然ですが、しかし、20代や30代の若者もいないわけではありません。トレランや登山サイトの山行記録の影響なのか、一部にコースタイム至上主義のような風潮がありますが、そういった軽薄な風潮が滑落事故等のリスクを招来している面がないとは言えないでしょう。

まるで何かに急かされるように急ぎ足で下りて行く人たちを見ていると、なんだか電車が来てもないのに駅のエスカレーターを駆け下りて行くサラリーマンの姿が連想されてならないのでした。

奥多摩駅の前のベンチで30分くらい休憩して、いつものように奥多摩から青梅、青梅から立川、立川から南武線で武蔵小杉を経て、東横線で最寄り駅に帰りました。

ちなみに、スマホのアプリでは、一昨日の歩数は32000歩、歩行距離は22.85キロになっていました。


※サムネイル画像をクリックすると拡大画像がご覧いただけます。

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奥多摩駅ホーム(スマホで撮影)

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駅前のバス停(スマホで撮影)

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車道を渡って右の林道に入る

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正面が鷹ノ巣山の水根沢ルート、右方面に進むと六ッ石山の登山口

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登山口

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産土神社

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神社の謂われ

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急登は続く

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風の神土

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さらにトウノクボまでの急登

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防火帯を過ぎると雪景色

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やっと山頂

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山頂標識

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山頂の様子

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南アルプスの間ノ岳や北岳?もかすかに見える

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山頂から石尾根分岐までの道

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三ノ木戸山分岐

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北側の巻き道は残雪

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北側を外れると、雪の代わりに落ち葉が膝近くまで積もっている

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石尾根縦走路の標識

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こういう危なっかしい橋もあった

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稲荷神社(チェックポイント)の鳥居

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やっと三ノ木戸林道と合流

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羽黒三田神社
ここで休んだ
2021.02.08 Mon l 山行 l top ▲