民主党

投票日まであと1週間ですが、来るべき民主党政権のイメージはどんなものになるのでしょうか。ビデオジャーナリストの神保哲生さんは、みずからのブログの中で、「検証・民主党政権で日本はどう変わるのか」と題して、6回にわたって「民主党政権の姿」や「民主党政権下の日本のかたち」を具体的にイメージしていました。

神保さんはまず、「ややもすればツギハギだらけの面がある民主党の政策」の中で、結党以来変わらず受け継がれてきた、いわば「民主党のDNA」とも呼ぶべき5つの政策理念をあげていました。

(1)情報公開(ディスクロージャー)
(2)公平・公正と機会均等(フェアネス)
(3)安心・安全(セーフティネット)
(4)地方分権(ローカリゼーション)
(5)包摂と参加(インクルージョンとパーティシペーション)


これらは、今までの自民党政権とは根本的に違う「『まかせる政治から引き受ける政治』への転換」を意味するのだと神保さんは言います。いわゆる「参加型の政治」への転換ですね。当然、そこには「責任」も含まれます。「機会均等」は保障するが、「未来への責任」は持ってもらうし、「ただ乗りは禁止」するというものです。神保さんは、「再分配の優しさと国民総背番号制の冷たさを併せ持つ民主党のフェアネス政策」といった表現をしていましたが、言い得て妙だなと思いました。

私が個人的に興味を持ったのは、「メディア改革」と「教育改革」です。

民主党の「メディア改革」については、以下のようにまとめられていました。

・政府の記者会見をすべてのメディアに開放し、既存のマスメディアの記者クラブ権益を剥奪する。
・クロスメディア(新聞社とテレビ局の系列化)のあり方を見直す。
・日本版FCC(米連邦通信委員会のように行政から独立した通信・放送委員会)を設立し、放送免許の付与権限を総務省から切り離す。
・NHKの放送波の削減を検討する・・・等々


これが第四の権力=マスコミ(新聞&テレビ)に激震をもたらすのは当然で、いざとなれば”民主党叩き”といったかたちで、既得権者たるマスコミが総力をあげて抵抗するだろうことは容易に想像できます。民主党がはたしてどこまでそういったリスクを覚悟で「メディア改革」を実行に移すか、注目されますね。

「教育改革」の目玉は、公立の小中学校は「保護者、地域住民、学校関係者、教育専門家等が参画する『学校理事会』が運営する」という、いわゆる「学校理事会」制度の導入です。そして、そこには教育行政の根幹にかかわる「学習指導要領や教科書検定の事実上の廃止」も視野に入っているようです。

いづれにしても、戦後ずっと政権与党に寄生する中で既得権益を手にしてきた官僚とマスコミがこのまま座して死を待つはずもなく、彼らによって民主党首脳のスキャンダルが再び仕掛けられるのではないかという声もありますが、それを乗り切れば日本の国も大きく変わる可能性がありますね。ただ、民主党政権が本来持っている新自由主義的な「冷たい」部分が政治のコントロールを失って役人の手に委ねられると、とんでもなく「きつい社会」になる懸念もあり、その意味では私達にとって民主党政権が両刃の剣であることも忘れてはならないでしょう。
2009.08.23 Sun l 社会・時事 l top ▲