楽天市場での「優勝セール」における不当表示問題ですが、この問題を受けて11日に行った楽天代表取締役会長兼社長(この肩書もすごい!)の三木谷浩史氏の記者会見に対しても、疑問を呈する声は多いようです。

三木谷会長兼社長があきらかにしたところによれば、「調査で見つかった不正価格表示は17店舗、1045商品。商品を購入したのは118人。代金の合計は46万9967円」(CNET Jpannの記事より)だったそうです。そして、「対象店舗について、1カ月のサービス停止を実施。さらに商品をキャンセルするユーザーに対して代金を現金および楽天のポイントで補償する」(同)そうです。

しかし、「サービス停止」になった対象店舗のなかに、例の10個入り1万2000円のシュークリームを77%引きの2600円で売っていた店や、1万7310円のスルメイカを9800円で売っていた店は入ってないのです。

なぜならこれらの店は、「優勝セール」に事前に申請して参加した「正規」のセール参加店舗だからだそうです。じゃあ、どうしてそんな不当表示が行われたのかと言えば、楽天のチェックが甘くて、結果的に見逃してしまったからだと言うのです。どんなチェックしているんだ、ホントにチェックしていたのか、と言いたくなりますが、ただ、チェックがあったにしてもなかったにしても、不当表示したことはまぎれもない事実でしょう。にもかかわらず、正規のセール参加店舗だったからという理由だけで、無罪放免になるのは、どう考えても首をひねりたくなる「処分」だと言わざるをえません。楽天は一体どっちを向いて商売しているんだ、と言われても仕方ないでしょう。

もっとも、「金を掘る道具を売る人」である楽天にとって、”お客様”はあくまで「金を掘る」ショップなのです。ショップで買い物する顧客は、”二義的なお客”にすぎないのです。今回の「処分」にも、そんな楽天の姿勢が如実に出ているように思います。

また、不当表示に関しても、今回の問題は氷山の一角ではないかという声がありますが、たしかに、今回はあまりにも非常識すぎたので、表面化したにすぎないという見方もできるのかもしれません。楽天が不当表示を認める前から、ネットではシュークリームやスルメイカや大根の価格がおかしいという指摘がありました。私も楽天の発表の前に、それらの指摘を目にして、「またか」と思ったものです。不当表示があったからと言って、別に驚くことではありませんでした。

私たち自身も、楽天やヤフーで買い物をする場合、程度の差こそあれ、「ホントかな?」と常に疑心暗鬼になっているのは事実でしょう。

その疑心暗鬼は、価格に対してだけではありません。ブランド品などには、「ホントに本物なのか?」という疑心暗鬼がありますし、実際にそういった噂も常に存在しています。ヤフオクでのあのコピー品の放置&横行を見せつけられると、ネットに対して疑心暗鬼にならざるをえないのは当然でしょう。

三木谷会長兼社長は、「性善説」でシステムを作ってきたので甘いところがあった、というような発言をしていましたが、私はその発言を聞いて、「よく言うよ」と思いました。こういう発言こそ、子どもだましのカマトトと言べきでしょう。

ネットが”悪意の塊”であり、ネット自体がいかがわしいものであるのは、半ば常識です。そういういかがわしさを利用して金のなる木にしたのが、楽天やヤフーやアマゾンなのです。極端なことを言えば、不当表示だってコピー品だってネットにはつきものなのです。それがネットというものです。もちろん、楽天だってヤフーだってアマゾンだって一蓮托生でしょう。

Google の検索結果を見ればわかりますが、今やネットは、楽天やヤフーやアマゾンのシステムを利用しないと商売もできないような、当初謳われていた”ネットの理想”とは真逆の、反動的で不自由な時代になっていますが、だからと言ってネットのいかがわしさがなくなったわけではありません。むしろ、楽天やヤフーやアマゾンの看板の陰に隠れてより巧妙になっていると言ってもいいでしょう。今回の不当表示も、たまたまその一端が出ただけで、出るべくして出たと言うべきかもしれません。

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2013.11.13 Wed l ネット・メディア l top ▲