木嶋佳苗被告がブログ(木嶋佳苗の拘置所日記)を開設したというニュースがあったので、さっそく読んでみました。それにしても、死刑判決を受けた被告がブログを開設したなんて前代未聞です。と言っても、もちろん、木嶋被告が直接記事をアップしているわけではありません。ブログを開設したのは支援者で、木嶋被告から届いた原稿を支援者がアップしているのです。ブログでは、その支援者の「おじさま」のことも書かれていました。

彼女はブログの「画面表示」がどうなっているか気になるので、サイトをプリントアウトして見せてもらいたいのだけど、ブログを管理している「おじさま」は、「久米宏さん同様」プリンターを持ってなく、それで早くプリンターを買ってほしいと頼んでいるのになかなか買ってくれないと嘆くのでした。有楽町の家電量販店に買いに行ったものの、「途中で、丸の内のゴルフショップに入ったら、あるドライバーが目に入り、それを買い、帰って来た」「スマン」という手紙が来たという内容なのですが、木嶋佳苗被告の自己愛と彼女特有の”ツンデレぶり”がよく出ていて、なかなか面白い記事だと思いました。

最近の私たちの会話って、ゴルフのことばかりじゃないですか。私も昔を思い出して、掃除用のホウキで素振りをしちゃったりする今日この頃ですが。切実です。プリンター買って。
私はどうも、男の人に怒りを感じない性質の持ち主でして、こういう擦れ違いや通じなさが、たまらなく面白いんです。
男性に対して苛立ちを感じないから、全て許してしまう。基本的に、全て受け入れて断わらない。
生理的に無理、という初体験が、婚活で知り合った男性たちだったわけです。彼らは「スマン」の美学を知らない人たちだった。武装戦線対E.M.O.Dの抗争で、昇がやられる直前に「すまん・・・宗春・・・」という一言にジーンとくる私には、物足りない人たちだった。私は鈴蘭の体育館でやった、入場料御一人様千円の花対九里虎の対決読んで、何だか知らないけれど、涙が止まらなくなってきた。私のメンタリティは、少年なのかもしれないな。
そう言えば、おじさまと初対面した翌日の手紙に、何やら色々褒め言葉が綴られ、最後に「意外だった。スマン」と書いてあったなあ。あの「スマン」も、ぐっときました。
(2014年02月23日・「プリンター」)


これぞ木嶋佳苗被告の真骨頂という感じです。拘置所の外にいたときも、こうやって男心をくすぐったのでしょうか。彼女からメールを受け取った男たちは、さぞヤニさがったことでしょう。

木嶋被告は、「私がブログを始めた理由」という最初の記事のなかで、「私は、最低限の人権が保たれる現在の処遇で発言可能な年月を余命と考え、行動しています。最悪のパターンを想定すると、私の余命はあと数年です。その日まで、美しい魂でありたいと思っている。」と書いていましたが、どっこい「木嶋佳苗劇場」はまだつづいているのです。

追記:
この記事をアップした直後に、木嶋佳苗被告のブログにも「「裁判員裁判について①」という最新の記事がアップされていました。裁判員裁判の茶番を批判した内容でしたが、これが彼女の”もうひとつの顔”と言っていいでしょう。相変わらず文章もうまいし、思わずパソコンの前で唸ってしまいました。

>> 『毒婦たち‐東電OLと木嶋佳苗のあいだ』
>> 木嶋佳苗被告からの手紙
>> 木嶋佳苗 100日裁判傍聴記
>> ふしだらな女 木嶋佳苗
>> 木嶋佳苗被告と東電OLの影
2014.02.28 Fri l ネット・メディア l top ▲