
遅くなりましたが、鎌倉に初詣に行きました。日曜日だったので、鎌倉駅も小町通りも若宮大路の段葛も人でごった返していました。
ただ今日は、鶴岡八幡宮を素通りして、金沢街道を東に進み、二階堂に行きました。鶴岡八幡から5分くらい歩くと、その名もずばり「岐れ道」という標識が見えてきます。その「岐れ道」を左折すると二階堂です。昔は「二階堂大路」とか呼ばれていたみたいですが、角には「お宮通り」という表示がありました。
二階堂は、大きな邸宅が並ぶ閑静な住宅街で、昔から作家や画家などが居を構えていました。私も鎌倉では好きな場所です。下記のウィキペディア以外にも、久米正雄や川端康成も一時住んでいたそうです。また、高橋和己や神西清や高橋源一郎も住んでいたという話を聞いたことがあります。
Wikipedia
二階堂(鎌倉市)
ただ、最近は、屋敷跡にマンションや建売住宅が建てられて、昔の面影を失いつつあります。もっとも、今日行ったのは、二階堂のほんの入口にすぎません。鎌倉はどこもそうですが、同じ地名でも、表のバス通りから昔ながらの狭い道(大概一方通行になっている)をずっと奥に入って行ったところに住宅地が広がっているのが特徴です。鎌倉で暮らすなんて言ったら、優雅で素敵なイメージがありますが、実際は田舎で生活するのと同じで、通勤や通学はむろん、日常の買い物も不便を我慢しなければならないのです。そのため、私の知っている鎌倉出身の人間たちは、みんな高校卒業と同時に親元を離れ東京に出ています。地方出身者と同じなのです。
「お宮通り」の突き当りに鎌倉八幡宮(大塔宮)があります。鎌倉八幡宮は、鶴岡八幡宮のミニチュア版のような感じです。観光ルートから外れているからなのか、外国人観光客の姿はまったくありませんでした。その代わり、(鎌倉ではおなじみの)歴史散歩を兼ねた中高年のハイキンググループが目に付きました。リュックを背負った彼らが、神社横の道からぞくぞくと出てくるのでした。おそらく「鎌倉アルプス」というハイキングコースを歩いて、ニ階堂の奥にある瑞泉寺から下りてきたのでしょう。
鎌倉宮のあとは、「お宮通り」を引き返し、途中の荏柄天神社に寄りました。来るとき、鎌倉駅に到着して改札口に向かっていると、前を歩いていた若い女の子たちが、「荏柄天神社は学問の神様だからさ‥‥」と言っているのが聞こえてきました。受験シーズンの真っ只中なので、菅原道真を祭っている荏柄天神社は合格祈願の受験生でいっぱいなのではないかと思ったのですが、参拝の列は思ったほど長くはなく、10分くらい並ぶと順番がきました。
Wikipedia
荏柄天神社
菅原道真を祭る「学問の神様」と言えば、九州の人間が思い出すのは福岡の大宰府天満宮ですが、荏柄天神社は大宰府天満宮とは比べようもないくらい小さな神社でした。やはり、受験生と思しき子供を連れた親子の姿が目立ちました。境内には、大宰府天満宮と同じように梅の木が植えられ、既に枝には赤い蕾が付いていました。
昔、年を取って二階堂あたりに住めたらいいなあと思ったことがありましたが、それも叶わぬ夢に終わりました。それだけによけい、合格祈願をする若者が眩しく見えて仕方ありませんでした。

鎌倉宮

鎌倉宮

荏柄天神社

荏柄天神社

荏柄天神社