現在、もっとも注目を集めているジャーナリストは常岡浩介氏ではないでしょうか。言うまでもなく、常岡氏は、「イスラム国」行きを志願した北大生が刑法第93条の「私戦予備及び陰謀罪」の容疑で取り調べを受けたことに関連して、警視庁公安部外事三課から家宅捜索を受けたフリーのジャーナリストです。
常岡氏は、北大生を「イスラーム国司令官に引き合わせるための引率役を引き受けていた」(Wikipedia)と言われていますが、真相はまったく違っているようで、そのあたりの経緯について、つぎのように語っていました。
北大生については、公安警察に詳しい清水勉弁護士も、ブログで、「この北大生が刑法制定はじまって以来はじめて私戦予備・陰謀罪を適用した容疑者だというのだから、警視庁公安部のセンスに呆れる」と警視庁公安部をヤユしていました。
さくら通り法律弁護士事務所
清水勉の小市民的心意気!
北大生の高笑い
清水弁護士は、今回の「私戦予備・陰謀罪」は「秘密保護法の予行練習」だと言ってましたが、たしかに12月から施行される特定秘密保護法で謳われている主目的は、「テロ」、それも「国際テロの脅威」から国家機密を守ることなのです。特定秘密保護法の施行を現場で担う公安警察が、今回の「強制捜査」に対する政治家やマスコミや世論の反応を探っているのは間違いないでしょう。
常岡氏は任意同行だけでなく、「被疑者として取り調べる」という出頭要請も拒否し、このままでは逮捕も必至と言われています。清水弁護士も「逮捕されるのは間違いないだろうが、最終的には不起訴で釈放されるのではないか」と言っていました。
逮捕が現実味を増してきたのに伴い、常岡氏のTwitterのアカウント名もいつの間にか「常岡浩介容疑者」に変わっていました。もちろん、これは常岡氏のジョークです。このように常岡氏はみずからに迫る警察の影を逆におちょくり面白がっているフシさえあるのです。常岡氏は、早稲田の「少女マンガ研究会」OBでもあるのですが、そういったユニークなキャラクターも常岡氏が注目されるゆえんなのでしょう。
それにしても、この「私戦予備及び陰謀罪」に登場する人物たちは、北大生や常岡氏だけでなく、日本のイスラム学の第一人者と言われる中田孝元教授も、上記のインタビュー記事で「O」と呼ばれている「求人募集」の貼り紙をした「大司教」(秋葉原の古書店主)も、みんなユニークなキャラクターの持ち主ばかりです。彼らの話を聞くと、新聞やテレビなどマスメディアが伝えるイメージとはまったく違った「事件」の姿が浮かび上がってくるのでした。
「イスラム国」の実像もマスコミが伝えているものとはかなり違っています。「イスラム国」に3度行った常岡氏は、実際の「イスラム国」はまったく統制がとれてなくて、なかにはフセイン政権を支えたイラクのバース党の残党が「イスラム国」を名乗っているケースもあると言ってました。常岡氏は、最近、彼らの暴力が内部に向かっている(粛清がはじまっている)ことを懸念していましたが、私は、「イスラム国」は(スケールは比べようがないけれど)連合赤軍と同じような末路を辿るんじゃないかと思いました。「イスラム国」を過大に危険視し「世界の敵」であるかのように看做すことで「得」をするのは誰なのか。「イスラム国」と対立するシリアのアサド政権が、「イスラム国」以上の虐殺行為をおこなっている事実や、国内的には「イスラム国」の「脅威」を利用して、ジャーナリストの取材活動に網をかける「秘密保護法の予行練習」がおこなわれている事実を知る必要があるでしょう。
「イスラム国」というと、なにかとんでもない話のように思いますが、そういった「過激派」を口実に”自由な言論”が規制されていくそのカラクリを、常岡氏は、おちゃらけながら彼なりの方法で告発していると言えるのです。
常岡氏は、北大生を「イスラーム国司令官に引き合わせるための引率役を引き受けていた」(Wikipedia)と言われていますが、真相はまったく違っているようで、そのあたりの経緯について、つぎのように語っていました。
ーー学生とはどうやって知り合った?
「Oという怪しい人物が『シリアで求人募集』と書かれたチラシを悪ふざけでつくった。それを北大生がアキバで見て、電話した。するとその怪しい人物Oがイスラム法学者の中田考先生へ。中田先生はまったく冗談の通じない人なので、僕へ『シリアで戦いたいという学生がいるので取材してもらえないか』とわざわざ連絡してきた。それで北大生とは3回会った。8月初めに2回と10月4日。8月の2回目にVTR回してインタビューした」
ーー学生はどんな人?
「イケメンでしゃきしゃきしてて普通に話すとまとも。北大の大学院生で26歳。数学を研究してたはず。彼にインタビューすると、『もともとシリアにもイスラムにも、あるいはイスラム国にもイスラム革命にも全く関係関心もなく、今も関心がない。日本でない別の常識がある場所へ行きたい』と。
シリアにわざわざ戦いに来たりボランティアに来たりする人はシリアのことが気になってしょうがないという人たち。北大生がシリアに全く関心がないというのが意味不明。彼は結局、シリアが破滅的な場所というイメージでとらえて、その場所を自分の自殺願望か破滅願望の舞台装置として使いたいというだけの人だよ」
東京ブレイキングニュース
イスラム国「参加計画」騒動の内幕を渦中のジャーナリスト常岡浩介氏に聞いた。
北大生については、公安警察に詳しい清水勉弁護士も、ブログで、「この北大生が刑法制定はじまって以来はじめて私戦予備・陰謀罪を適用した容疑者だというのだから、警視庁公安部のセンスに呆れる」と警視庁公安部をヤユしていました。
さくら通り法律弁護士事務所
清水勉の小市民的心意気!
北大生の高笑い
清水弁護士は、今回の「私戦予備・陰謀罪」は「秘密保護法の予行練習」だと言ってましたが、たしかに12月から施行される特定秘密保護法で謳われている主目的は、「テロ」、それも「国際テロの脅威」から国家機密を守ることなのです。特定秘密保護法の施行を現場で担う公安警察が、今回の「強制捜査」に対する政治家やマスコミや世論の反応を探っているのは間違いないでしょう。
常岡氏は任意同行だけでなく、「被疑者として取り調べる」という出頭要請も拒否し、このままでは逮捕も必至と言われています。清水弁護士も「逮捕されるのは間違いないだろうが、最終的には不起訴で釈放されるのではないか」と言っていました。
逮捕が現実味を増してきたのに伴い、常岡氏のTwitterのアカウント名もいつの間にか「常岡浩介容疑者」に変わっていました。もちろん、これは常岡氏のジョークです。このように常岡氏はみずからに迫る警察の影を逆におちょくり面白がっているフシさえあるのです。常岡氏は、早稲田の「少女マンガ研究会」OBでもあるのですが、そういったユニークなキャラクターも常岡氏が注目されるゆえんなのでしょう。
それにしても、この「私戦予備及び陰謀罪」に登場する人物たちは、北大生や常岡氏だけでなく、日本のイスラム学の第一人者と言われる中田孝元教授も、上記のインタビュー記事で「O」と呼ばれている「求人募集」の貼り紙をした「大司教」(秋葉原の古書店主)も、みんなユニークなキャラクターの持ち主ばかりです。彼らの話を聞くと、新聞やテレビなどマスメディアが伝えるイメージとはまったく違った「事件」の姿が浮かび上がってくるのでした。
「イスラム国」の実像もマスコミが伝えているものとはかなり違っています。「イスラム国」に3度行った常岡氏は、実際の「イスラム国」はまったく統制がとれてなくて、なかにはフセイン政権を支えたイラクのバース党の残党が「イスラム国」を名乗っているケースもあると言ってました。常岡氏は、最近、彼らの暴力が内部に向かっている(粛清がはじまっている)ことを懸念していましたが、私は、「イスラム国」は(スケールは比べようがないけれど)連合赤軍と同じような末路を辿るんじゃないかと思いました。「イスラム国」を過大に危険視し「世界の敵」であるかのように看做すことで「得」をするのは誰なのか。「イスラム国」と対立するシリアのアサド政権が、「イスラム国」以上の虐殺行為をおこなっている事実や、国内的には「イスラム国」の「脅威」を利用して、ジャーナリストの取材活動に網をかける「秘密保護法の予行練習」がおこなわれている事実を知る必要があるでしょう。
「イスラム国」というと、なにかとんでもない話のように思いますが、そういった「過激派」を口実に”自由な言論”が規制されていくそのカラクリを、常岡氏は、おちゃらけながら彼なりの方法で告発していると言えるのです。