古本屋に本を売りに行くと、卒倒するくらい安く買い叩かれるそうですが、なかでも経済や政治など時事関連の本は、それこそ二束三文(5円10円のレベル)だそうです。
どうしてかと言えば、時事関連の本は、発売されているときが”旬”で、時期がすぎればテーマが古くなるからです。現実との齟齬が生じてトンチンカンになる場合が多いのです。それが時事関連の本の宿命なのです。
それは、ブログも同じです。私はもう10年以上、このブログを書いていますが、「社会・時事」のカテゴリーに入っている記事は、あとで読み返すと、恥ずかしくて削除したくなります。
むしろ、「私語り」とヤユされるような「身辺雑記」の記事のほうが、いろいろ考えさせられるところもあって、「社会・時事」なんかよりはるかに読むに堪え得るように思います。
でも、ブログを書く場合、「社会・時事」をテーマした記事のほうが書きやすいのです。書くテーマに困ることはないし、一知半解のわけ知りげな記事でも、それなりの体裁を整えブログを埋めることができるのです。それになりより、「社会・時事」のほうがアクセスが多いという側面もあります。
日本人の場合、パソコンを立ち上げ、まず最初にYahoo!ニュースを読む習慣の人が多いので、おのずと「社会・時事」関連に関心が集まるのでしょう。こう考えると、私もあのヤフコメを笑えない気がします。Yahoo!ニュースを見ると人はどうしてネトウヨになるのか、と言った人がいましたが、方向は違えど私のブログも似たようなものかもしれません。
吉本隆明ではないですが、「政治なんてものはない」のです。私たちにとって、「政治」なんかより日々の生活が大事なのです。そして、日々の生活から派生するさまざまな思いのなかに私たちは生きているのです。
今の新たな安保法制をめぐる国会論議を見ても、私はどこか違和感を抱いてなりません。安保法制で、自衛隊員のリスクが増すのではないかと、民主党が安倍首相に問い質していましたが、自衛隊は軍隊なのです。リスクがあるのは当たり前です。日本の自衛隊は、世界でいちばん人件費が高い軍隊で、PKOで海外に派遣されると、手当だけで百万を超えるそうですが、これでリスクがなければ”税金泥棒”と言われても仕方ないでしょう。民主党の細野某や前原某らの質問を聞いても、こんなのは手ぬるい、もっと完璧な戦争体制を作るべきだと言っているように聞こえなくもありません。民主党と安倍首相にどれほどの違いがあるのかと思ってしまいます。そんな「政治」なんてどうだっていいのです。
私たちは、Yahoo!ニュースを見て「政治」に関心をもっているつもりかもしれませんが、それは単に踊らされているだけではないのか。それより「私語り」のなかにこそ、リアルなことばがあるのだと思います。
この奇妙な(なんの臆面もない)”政治の季節”に、私たちは、むしろ「政治なんてものはない」という「私語り」の思想を対置すべきでしょう。日米開戦の報を聞いた永井荷風は、「一億火の車」というような戦意高揚の標語を「まことにこれ駄句駄字といふべし」と言って、玉ノ井の私娼窟に出かけるのですが、そういった手前勝手な「私語り」の思想こそが今、大事なのではないでしょうか。
どうしてかと言えば、時事関連の本は、発売されているときが”旬”で、時期がすぎればテーマが古くなるからです。現実との齟齬が生じてトンチンカンになる場合が多いのです。それが時事関連の本の宿命なのです。
それは、ブログも同じです。私はもう10年以上、このブログを書いていますが、「社会・時事」のカテゴリーに入っている記事は、あとで読み返すと、恥ずかしくて削除したくなります。
むしろ、「私語り」とヤユされるような「身辺雑記」の記事のほうが、いろいろ考えさせられるところもあって、「社会・時事」なんかよりはるかに読むに堪え得るように思います。
でも、ブログを書く場合、「社会・時事」をテーマした記事のほうが書きやすいのです。書くテーマに困ることはないし、一知半解のわけ知りげな記事でも、それなりの体裁を整えブログを埋めることができるのです。それになりより、「社会・時事」のほうがアクセスが多いという側面もあります。
日本人の場合、パソコンを立ち上げ、まず最初にYahoo!ニュースを読む習慣の人が多いので、おのずと「社会・時事」関連に関心が集まるのでしょう。こう考えると、私もあのヤフコメを笑えない気がします。Yahoo!ニュースを見ると人はどうしてネトウヨになるのか、と言った人がいましたが、方向は違えど私のブログも似たようなものかもしれません。
吉本隆明ではないですが、「政治なんてものはない」のです。私たちにとって、「政治」なんかより日々の生活が大事なのです。そして、日々の生活から派生するさまざまな思いのなかに私たちは生きているのです。
今の新たな安保法制をめぐる国会論議を見ても、私はどこか違和感を抱いてなりません。安保法制で、自衛隊員のリスクが増すのではないかと、民主党が安倍首相に問い質していましたが、自衛隊は軍隊なのです。リスクがあるのは当たり前です。日本の自衛隊は、世界でいちばん人件費が高い軍隊で、PKOで海外に派遣されると、手当だけで百万を超えるそうですが、これでリスクがなければ”税金泥棒”と言われても仕方ないでしょう。民主党の細野某や前原某らの質問を聞いても、こんなのは手ぬるい、もっと完璧な戦争体制を作るべきだと言っているように聞こえなくもありません。民主党と安倍首相にどれほどの違いがあるのかと思ってしまいます。そんな「政治」なんてどうだっていいのです。
私たちは、Yahoo!ニュースを見て「政治」に関心をもっているつもりかもしれませんが、それは単に踊らされているだけではないのか。それより「私語り」のなかにこそ、リアルなことばがあるのだと思います。
この奇妙な(なんの臆面もない)”政治の季節”に、私たちは、むしろ「政治なんてものはない」という「私語り」の思想を対置すべきでしょう。日米開戦の報を聞いた永井荷風は、「一億火の車」というような戦意高揚の標語を「まことにこれ駄句駄字といふべし」と言って、玉ノ井の私娼窟に出かけるのですが、そういった手前勝手な「私語り」の思想こそが今、大事なのではないでしょうか。