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昨日、仕事の帰り、ふと、海が見たい、と思いました。

それで、新木場からりんかい線とゆりかもめに乗り換えてお台場に行きました。

私は、高校時代は大分県の別府ですごしましたが、別府は背後に山を控え、前方に海が広がる坂の多い街でした。

昼下がり、坂道を下っていると、建物と建物の間に客船がひょっこり姿を現し、スローモーションフイルムのように白い波紋を残しながらゆっくりと通り過ぎて行くのです。私はそんな光景が好きでした。

お台場には今のようにひらける前はよく出かけて行きました。まだ、工事のダンプが行き交っている頃でした。

当時、周辺の大きな建物といったら、有明コロシアムか船の科学館か青海の流通センターくらいしかありませんでした。

ただ、海沿いには応急的に造ったような公園がやたらとありました。どこの公園でも片隅に沢山の赤錆びた廃車がうち棄てられていました。

そんな公園のコンクリートのベンチに座って、ボーッと海を眺めるのが好きでした。銀座から10分ちょっと車で走っただけで、こんな忘れられたような場所があるなんて不思議な気さえしました。

今のお台場は当時の面影など微塵もなくまるで別世界のようになりました。なんだか海も遠くなったような気がします。

海浜公園のベンチに座ったものの、カップルや修学旅行生などやたら人が多くてなんだか落ち着きませんでした。波の音よりキャーキャーいう嬌声ばかりが聞こえてきます。

それで、缶コーヒーを飲んだだけで、早々に退散して帰って来ました。
2006.06.15 Thu l 日常・その他 l top ▲