と言っても、現在、彼女は芸能界では「能年玲奈」という名前を使えないのだそうです。そのために、「のん」などという犬か猫のような芸名を名乗っているのです。

しかも、驚くべきことに、「能年玲奈」というのは本名だそうです。芸能活動するのに、本名の「能年玲奈」を名乗ることができないのです。そんなバカと思いますが、それが芸能界のオキテなのです。そのあたりの事情については、リテラが『週刊文春』の記事をもとに、つぎのように書いていました。

「週刊文春」の記事によると、契約が終了する間近の6月下旬、レプロから能年側に、昨年4月から今年の6月まで彼女が事務所側からの面談に応じなかったため仕事を提供できなかったとして、その15カ月分の契約延長を求める文書が送付されてくるとともに、もう一つ申入れがあったという。

 それは、契約が終了しても「能年玲奈」を芸名として使用する場合には、レプロの許可が必要というものであった。「能年玲奈」は本名であるため、前所属事務所に使用を制限される謂れはないが、「週刊文春」の取材を受けたレプロ側の担当者は「一般論として、その旨の契約がタレントとの間で締結されている場合には、当事者はその契約に拘束されるものと考えます」と答えたと記されている。

 その「契約」とは、いったい何なのか。レプロを含む、バーニング、ホリプロ、ナベプロなどの大手芸能プロは、彼らが加盟する日本音楽事業者協会(音事協)の統一の契約フォーマットを使っているのだが、そこにはこのような文言があると「週刊文春」の記事には記されている。ちなみに、ここでの「乙」は能年玲奈を、「甲」はレプロを指している。

〈乙がこの契約の存続期間中に使用した芸名であって、この契約の存続期間中に命名されたもの(その命名者の如何を問わない。)についての権利は、引き続き甲に帰属する。乙がその芸名をこの契約の終了後も引き続き使用する場合には、あらかじめ甲の書面による承諾を必要とする〉

 レプロ側は、契約書にあるこの一文を根拠に「能年玲奈」という名前の使用に関する権限をもっていると主張しているのだが、芸名ならまだしもこれが本名にも適用されるのかは疑問だ。実際、記事で取材に答えている弁護士も、公序良俗違反でこの契約条項は無効になるのではないかと考えを示している。

 だが、能年側は、レプロのこの要求を呑んだ。「能年玲奈」という名前を使い続けることで、もしも裁判などになれば、今度は一緒に仕事をする相手に迷惑がかかることを危惧したからだ。

リテラ
卑劣! 能年玲奈に「本名使うな」と前事務所から理不尽すぎる圧力が! 能年を完全追放のテレビにクドカンも苦言


音事協の統一の契約フォーマット。それこそが竹中労が言う「奴隷契約書」です。日本の芸能界と、日本の芸能界のノウハウが持ち込まれた韓国の芸能界を支配する「奴隷契約書」にほかなりません。本名すら名乗ることさえできないなんて、まるで中世の世界です。

先月、能年玲奈は、台風10号の豪雨で被害に遭った「あまちゃん」の舞台・岩手県久慈市を訪問し、地元で熱烈な歓迎を受けたのですが、しかし、テレビでこのニュースを伝えたのはNHKだけで、ほかの局はいっさい無視したのでした。新聞も朝日と一部のスポーツ紙が小さく伝えたのみでした。

何度もくり返し言いますが、テレビ局をはじめとする芸能マスコミが芸能界をヤクザな世界にしていると言っても過言ではないでしょう。芸能記者や芸能レポーターたちは、アメリカに尻尾を振るだけのどこかの国の「愛国」政治家と同じで、芸能界を支配するヤクザな人種に媚びを売るだけの”金魚の糞”にすぎないのです。

高江には足を運ばないテレビ局が、高樹沙耶のことになると大挙して石垣島に押しかけ、例によって坊主憎けりゃ袈裟まで憎い式の罵言を浴びせていますが、高樹沙耶なんかより能年玲奈のほうがはるかに大きな問題でしょう。誰が見ても重大な人権侵害があることは明らかで、芸能人にとっても看過できない問題のはずです。しかし、「とくダネ!」も、「スッキリ!」も、「モーニングショー」も、「ビビッド」も、「サンデージャポン」も、能年玲奈の問題を取り上げることはありません。テリー伊藤も、マツコデラックスも、坂上忍も、松本人志も、爆笑問題も、デーブスペクターも、加藤浩次も、誰ひとり能年玲奈の名前を口にすることはないのです。私は、彼らがわけ知り顔にこましゃくれたことを言っているのを見るにつけ、ちゃんちゃらおかしくてなりません。

能年玲奈は、来月から公開される長編アニメ映画『この世界の片隅に』の主役の声優をつとめ、これが事実上の芸能界復帰作と言われていますが、NHKを除いて民法各局は同作品のプロモーションもいっさい拒否しているのだとか。能年玲奈がテレビの画面に映ることさえ許されないのです。一方で、TBSはレプロに所属する新垣結衣を新しいドラマの主役に起用しているのです。また、日テレの「ZIP!」の総合司会には、先月からレプロ社長のお気に入りと言われている川島海荷が抜擢されています。これでは、能年玲奈の問題を取り上げるなど夢のまた夢と言えるでしょう。

独立した芸能人が干されるのも、干そうと画策するプロダクションの意向を受けて、テレビ局などがそれに加担するからです。そうやって芸能界をヤクザな世界にしているのです。テレビ局も共犯者なのです。


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2016.11.04 Fri l 芸能・スポーツ l top ▲