痛み止めも効かず、明け方まで痛みに苦悶していたものの、幾分収まったのでそのまま寝てしまいました。
そして、目が覚めて、病院に行こうかどうしようかと迷っていたとき、そんな「喉元過ぎれば熱さも忘れる」傲岸な考えを打ち砕くように、再び痛みが襲ってきたのでした。吐き気を催すような痛みです。まだ歩くことはできましたが、じっとしていることもできないような痛みでした(知人は、床をのたうちまわったそうですが、そこまでひどくはありません)。
それで、慌てて病院に電話して、受診の予約をしました。行きのタクシーに乗っているときも、検査をしているときも、待合室で診察の順番を待っているときも、断続的に襲ってくる痛みを耐えるのに必死でした。吐き気だけでなく、全身から汗がダラダラ流れてくるのでした。
今日は泌尿器科の専門医なので、昨夜のCTスキャンと今日のレントゲンの結果を、図を使って詳しく説明してくれました。石は腎臓から尿管に移動しているものの、まだ途中で止まったままだそうです。石自体が大きいので、このまま自然排出するのはむずかしいかもしれないと言われました。来週始めの診察日は予約でいっぱいなので、一週間後の診察日を予約しました。
「でも、このまま一週間排出されないということもあり得ますね」
「そうですね。その可能性が高いです」
「じゃあ、その場合、痛みがずっとつづくということですか?」
「そうなりますね」
「ひゃ~、この痛みはなんとかなりませんか?」
「痛み止めで凌ぐしかありませんね」
一週間後、石の状態を見て、破砕する手術が必要になるかもしれないと言われました。その際、体外から衝撃波を当てて破砕するESWL(体外衝撃波腎尿管結石破砕術)と、内視鏡を使ってレーダーで破砕するTUL(経尿道的尿管砕石術)の二つの方法があると言われました。石の大きさや石のある場所(尿管の上か下か)によって、選択肢も違ってくるそうです。
痛みが出たらどうするか、どうやって耐えるか、不安です。昨夜、処方してもらった痛み止めに加えて、座薬の痛み止めも処方してもらいました。
石を排出するには、水分をとることと、運動をすることだと言われました。それで、診察のあと、歩いて帰りました。外は冬の寒さでしたが、まだ残っている痛みで全身は汗びっしょりでした。ダウンを脱いでシャツ一枚で歩きました。途中、何度も道端にしゃがみ込みたくなりました。なんだか頭もクラクラしてきて、気もうつろといった感じでした。
ところが、痛み止めの薬が徐々に効き始めたのか、帰ったら急に眠くなり、そのままベットで寝てしまいました。そして、数時間後、目が覚めたときには、嘘のように痛みがなくなっていました。もちろん、石は排出していません。
ドクターは、石によって尿路の流れが悪くなっているので、水腎症の症状も出ていると言ってましたが、次回の診察日まで一週間、そのまま放置して大丈夫なのかと思いました。
痛みの原因は、尿が尿管に移動した石でせき止められ腎臓に逆流することによって、腎臓に圧がかかるからだそうですが、午後からは不思議と痛みが出ていません。このままずっと行ってくれればいいなあと思いますが、尿管に石がとどまっている限り、そんな甘い考えは通用するはずもないのです。
痛みがなくなったので、本屋へ行こうと駅のほうに向かっていたら、顔見知りの商店主に会いました。その商店主も長年の”石持ち”で、石が大きいため、ESWLで何度も破砕を試みるものの、まだ完全に排出されてないそうです。今日も、血尿を伴って小さな石が出ていると言ってました。「石のことならなんでも聞いてくださいよ」と言ってました。なんだかそう言って、胸を張っているような感じでした。
「でも、ものは考えようで、血尿が出るということは良くなっている証拠なんですよ。それだけ石が動いているということなんです。だから、前向きに考えることにしているんです」と、文字通り口角泡を飛ばしながら自論を展開していました。
そして、目が覚めて、病院に行こうかどうしようかと迷っていたとき、そんな「喉元過ぎれば熱さも忘れる」傲岸な考えを打ち砕くように、再び痛みが襲ってきたのでした。吐き気を催すような痛みです。まだ歩くことはできましたが、じっとしていることもできないような痛みでした(知人は、床をのたうちまわったそうですが、そこまでひどくはありません)。
それで、慌てて病院に電話して、受診の予約をしました。行きのタクシーに乗っているときも、検査をしているときも、待合室で診察の順番を待っているときも、断続的に襲ってくる痛みを耐えるのに必死でした。吐き気だけでなく、全身から汗がダラダラ流れてくるのでした。
今日は泌尿器科の専門医なので、昨夜のCTスキャンと今日のレントゲンの結果を、図を使って詳しく説明してくれました。石は腎臓から尿管に移動しているものの、まだ途中で止まったままだそうです。石自体が大きいので、このまま自然排出するのはむずかしいかもしれないと言われました。来週始めの診察日は予約でいっぱいなので、一週間後の診察日を予約しました。
「でも、このまま一週間排出されないということもあり得ますね」
「そうですね。その可能性が高いです」
「じゃあ、その場合、痛みがずっとつづくということですか?」
「そうなりますね」
「ひゃ~、この痛みはなんとかなりませんか?」
「痛み止めで凌ぐしかありませんね」
一週間後、石の状態を見て、破砕する手術が必要になるかもしれないと言われました。その際、体外から衝撃波を当てて破砕するESWL(体外衝撃波腎尿管結石破砕術)と、内視鏡を使ってレーダーで破砕するTUL(経尿道的尿管砕石術)の二つの方法があると言われました。石の大きさや石のある場所(尿管の上か下か)によって、選択肢も違ってくるそうです。
痛みが出たらどうするか、どうやって耐えるか、不安です。昨夜、処方してもらった痛み止めに加えて、座薬の痛み止めも処方してもらいました。
石を排出するには、水分をとることと、運動をすることだと言われました。それで、診察のあと、歩いて帰りました。外は冬の寒さでしたが、まだ残っている痛みで全身は汗びっしょりでした。ダウンを脱いでシャツ一枚で歩きました。途中、何度も道端にしゃがみ込みたくなりました。なんだか頭もクラクラしてきて、気もうつろといった感じでした。
ところが、痛み止めの薬が徐々に効き始めたのか、帰ったら急に眠くなり、そのままベットで寝てしまいました。そして、数時間後、目が覚めたときには、嘘のように痛みがなくなっていました。もちろん、石は排出していません。
ドクターは、石によって尿路の流れが悪くなっているので、水腎症の症状も出ていると言ってましたが、次回の診察日まで一週間、そのまま放置して大丈夫なのかと思いました。
痛みの原因は、尿が尿管に移動した石でせき止められ腎臓に逆流することによって、腎臓に圧がかかるからだそうですが、午後からは不思議と痛みが出ていません。このままずっと行ってくれればいいなあと思いますが、尿管に石がとどまっている限り、そんな甘い考えは通用するはずもないのです。
痛みがなくなったので、本屋へ行こうと駅のほうに向かっていたら、顔見知りの商店主に会いました。その商店主も長年の”石持ち”で、石が大きいため、ESWLで何度も破砕を試みるものの、まだ完全に排出されてないそうです。今日も、血尿を伴って小さな石が出ていると言ってました。「石のことならなんでも聞いてくださいよ」と言ってました。なんだかそう言って、胸を張っているような感じでした。
「でも、ものは考えようで、血尿が出るということは良くなっている証拠なんですよ。それだけ石が動いているということなんです。だから、前向きに考えることにしているんです」と、文字通り口角泡を飛ばしながら自論を展開していました。