日本テレビ系のNNNの最新世論調査によれば、安倍内閣の支持率は、とうとう“危険水域”と呼ばれる30%を切って26.7%にまで下落したそうです。
livedoor NEWS
内閣支持率26.7%“発足以来”最低に
また、朝日新聞がこの週末におこなった世論調査でも、安倍政権の支持率は“危険水域”目前の31%に「低迷」しているそうです。
朝日新聞デジタル
安倍内閣支持、低迷31% 不支持52% 朝日世論調査
安倍政権もいよいよ断末魔を迎えつつあるのかもしれません。
安倍総理と麻生副総理には、幼い頃乳母がいたそうですが、なんの苦労もせずに、小さい頃からおだてられて年を取ると、あんな不遜だけが取り柄のような「幼稚な老人」になるんだろうなとしみじみ思います。彼らは、漢字が読めないだけでなく、おそろしく世間や人間のことも知らないのでしょう。そして、そんな自分を対象化することもないのでしょう。
そんな「幼稚な老人」がこの国の最高権力者として権勢を振い、官僚を平伏させ、国のかじ取りをしているのですから、おぞましいとか言いようがありません。しかも、彼らは「愛国」者を自認しているのです。
しかし、それでもなお、私は、顰蹙を買うのを承知の上で、二人の「幼稚な老人」に対して、塚本幼稚園の園児たちと同じように、「安倍ガンバレ!」「麻生ガンバレ!」と言いたい気持があります。そう易々とやめてもらっては困るのです。もっと悪あがきをしてもらいたいのです。
世論調査を見ると、安倍内閣の支持率は下落しているものの、かと言って野党の支持率が伸びているわけではありません。すべての野党の支持率を足しても自民党一党の支持率に及ばない、いわゆる「一強多弱」の状態であることには変わりはないのです。「安倍やめろ!」と言っても、安倍がやめたら、自衛隊を「国防軍」に格上げすることを主張する石破内閣(?)が生まれるだけでしょう。
これでは、ソ連が崩壊して喜んだのもつかの間、今度はプーチンの独裁政権にとって代わられたのと同じです。ソ連共産党であれ、統一ロシアであれ、全体主義に身を委ねるロシア国民の意識は変わってないのです。
森友文書の改ざんやPKOの日報隠蔽は、なにも中央の高級官僚や自衛隊の幹部だけの問題ではないでしょう。たしかに、人事権を官邸に握られた高級官僚たちが、ときの政権に忖度したという側面はあるのかもしれません。しかし、その根底には、「存在が意識を決定する」(マルクス)ではないのですが、国家を食い物にし国民を見下す公務員の思い上がった意識があまねく伏在しているのは間違いないでしょう。
先日、田舎に帰ったら、田舎の病院の事務長に役場の職員が天下りしていたのでびっくりしました。昔はそんなことはありませんでした。聞けば、事務長の席は退職する職員の指定席になっているそうです。当の役場の職員たちは、「これは天下りではなく、ただの再就職だ。天下りというのは、中央の官僚が関連団体に就職を斡旋されることを言うので、自分たちは違う」と嘯いていました。このように天下りも、今や市町村の職員にまで常態化しているのです。財務省の事務次官のセクハラ問題にしても、公務員の驕りをひしひしと感じます。驕っているのは、政治家だけではないのです。
要は、国民=有権者=納税者がいいようになめられているからでしょう。しかし、街頭インタビューなどを見ても、多くの国民が言っていることは、テレビのワイドショーが言っていることのオウム返しにすぎません。これではなめられるのも当然でしょう。
たしかに政治は、個々人の生活や人生にとって二義的なものです。彼らに高い政治意識をもつべきだと言っても、政治党派の党員ではないのですから、それは無理な相談でしょう。吉本隆明が言うように、私たちにとって「政治なんてない」のです。政治なんてどうだっていいのです。
ハンナ・アーレントは、『全体主義の起源』のなかで、ナチズムの時代を振り返り、「政治的に中立の立場をとり、投票に参加せず政党に加入しない生活で満足している」「アトム化」した大衆が、不況や戦争で生活や人生が脅かされると、一転して全体主義運動に組織される政治の怖さを指摘したのですが、しかし、哀しいかな、そういった政治の怖さを経験しないと骨身に染みないのも大衆なのです。
だからこそ(と言うべきか)、「幼稚な老人」が偉そうにふんぞり返り、支持率が”危険水域”に入るような内閣は、国民=有権者=納税者にとって、これ以上ない”反面教師”と言えるでしょう。安部政権によって「政治の底がぬけた」と言った人がいましたが、「政治の底がぬけた」おかげで、国家を食い物にするこの国の政治の構造が私たちの目にも見えるようになったのです。この手の政治に対しては、無用な希望をもつより、絶望するほうがまだしも”健全”と言えるでしょう。なによりこんな「幼稚な老人」を支持し、彼らをふんぞり返らせたのは、私たち国民なのです。国民はみずからの民度に合わせた政治家を選ぶ、と言われますが、今になって他人事のように迷惑がるのはおかしいでしょう。
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朝日新聞デジタル
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安倍政権もいよいよ断末魔を迎えつつあるのかもしれません。
安倍総理と麻生副総理には、幼い頃乳母がいたそうですが、なんの苦労もせずに、小さい頃からおだてられて年を取ると、あんな不遜だけが取り柄のような「幼稚な老人」になるんだろうなとしみじみ思います。彼らは、漢字が読めないだけでなく、おそろしく世間や人間のことも知らないのでしょう。そして、そんな自分を対象化することもないのでしょう。
そんな「幼稚な老人」がこの国の最高権力者として権勢を振い、官僚を平伏させ、国のかじ取りをしているのですから、おぞましいとか言いようがありません。しかも、彼らは「愛国」者を自認しているのです。
しかし、それでもなお、私は、顰蹙を買うのを承知の上で、二人の「幼稚な老人」に対して、塚本幼稚園の園児たちと同じように、「安倍ガンバレ!」「麻生ガンバレ!」と言いたい気持があります。そう易々とやめてもらっては困るのです。もっと悪あがきをしてもらいたいのです。
世論調査を見ると、安倍内閣の支持率は下落しているものの、かと言って野党の支持率が伸びているわけではありません。すべての野党の支持率を足しても自民党一党の支持率に及ばない、いわゆる「一強多弱」の状態であることには変わりはないのです。「安倍やめろ!」と言っても、安倍がやめたら、自衛隊を「国防軍」に格上げすることを主張する石破内閣(?)が生まれるだけでしょう。
これでは、ソ連が崩壊して喜んだのもつかの間、今度はプーチンの独裁政権にとって代わられたのと同じです。ソ連共産党であれ、統一ロシアであれ、全体主義に身を委ねるロシア国民の意識は変わってないのです。
森友文書の改ざんやPKOの日報隠蔽は、なにも中央の高級官僚や自衛隊の幹部だけの問題ではないでしょう。たしかに、人事権を官邸に握られた高級官僚たちが、ときの政権に忖度したという側面はあるのかもしれません。しかし、その根底には、「存在が意識を決定する」(マルクス)ではないのですが、国家を食い物にし国民を見下す公務員の思い上がった意識があまねく伏在しているのは間違いないでしょう。
先日、田舎に帰ったら、田舎の病院の事務長に役場の職員が天下りしていたのでびっくりしました。昔はそんなことはありませんでした。聞けば、事務長の席は退職する職員の指定席になっているそうです。当の役場の職員たちは、「これは天下りではなく、ただの再就職だ。天下りというのは、中央の官僚が関連団体に就職を斡旋されることを言うので、自分たちは違う」と嘯いていました。このように天下りも、今や市町村の職員にまで常態化しているのです。財務省の事務次官のセクハラ問題にしても、公務員の驕りをひしひしと感じます。驕っているのは、政治家だけではないのです。
要は、国民=有権者=納税者がいいようになめられているからでしょう。しかし、街頭インタビューなどを見ても、多くの国民が言っていることは、テレビのワイドショーが言っていることのオウム返しにすぎません。これではなめられるのも当然でしょう。
たしかに政治は、個々人の生活や人生にとって二義的なものです。彼らに高い政治意識をもつべきだと言っても、政治党派の党員ではないのですから、それは無理な相談でしょう。吉本隆明が言うように、私たちにとって「政治なんてない」のです。政治なんてどうだっていいのです。
ハンナ・アーレントは、『全体主義の起源』のなかで、ナチズムの時代を振り返り、「政治的に中立の立場をとり、投票に参加せず政党に加入しない生活で満足している」「アトム化」した大衆が、不況や戦争で生活や人生が脅かされると、一転して全体主義運動に組織される政治の怖さを指摘したのですが、しかし、哀しいかな、そういった政治の怖さを経験しないと骨身に染みないのも大衆なのです。
だからこそ(と言うべきか)、「幼稚な老人」が偉そうにふんぞり返り、支持率が”危険水域”に入るような内閣は、国民=有権者=納税者にとって、これ以上ない”反面教師”と言えるでしょう。安部政権によって「政治の底がぬけた」と言った人がいましたが、「政治の底がぬけた」おかげで、国家を食い物にするこの国の政治の構造が私たちの目にも見えるようになったのです。この手の政治に対しては、無用な希望をもつより、絶望するほうがまだしも”健全”と言えるでしょう。なによりこんな「幼稚な老人」を支持し、彼らをふんぞり返らせたのは、私たち国民なのです。国民はみずからの民度に合わせた政治家を選ぶ、と言われますが、今になって他人事のように迷惑がるのはおかしいでしょう。
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