駅を降りて、自宅へ向かう途中、賑やかなお囃子が聞こえるのでなんだろうと思ったら、近所の小学校の校庭に櫓が組まれて盆踊り大会が行われていました。

埼玉や東京ではお盆は7月なのです。近所の知り合いの家でも、お盆には親戚が集まるので大変だ、と言ってました。

そういえば、スーパーでも、お盆のコーナーが設けられて、提灯や仏壇にお供えするお菓子や果物などが売られていました。

私達地方出身の人間には、お盆というのは月遅れの8月というイメージが強いので、この時期のお盆にはなんだか違和感があります。

私にとって、お盆は夏の終わりのイメージと重なっています。だから、なんとなくもの哀しい気分になったものです。

田舎では正月とお盆はひとつの区切りでした。田舎では掛売りは当たり前で、正月とお盆の前には一括して払うというのが暗黙のルールになっていました。

我が家は商売をしていたのでほとんど現金払いでしたが、同級生の家では床屋代(九州では”散髪代”)も正月とお盆の年に2回まとめて払っているという話を聞いたことがあります。

ところが、同じ埼玉でも戸田市に住んでいる知人の話では、お盆は我々と同じ月遅れの8月なのだそうです。彼は別に地方から来たのではなく、れっきとした戸田生まれです。同じ埼玉でも違うのだな、と思いました。

では、地方から来て既に何代も住み着いている家ではどうなのだろう、と思ったら、まちまちなのだそうです。中には月遅れの8月に墓参りに行ったり仏壇に提灯を下げたりする家もあるのだとか。

ちなみに、私は、今年のお盆も帰省の予定はありません。あのもの哀しいお盆の記憶もずいぶん遠いものになってしまいました。
2006.07.15 Sat l 日常・その他 l top ▲