嵐の突然の「活動休止」には驚きましたが、だからと言って、彼らの歌の題名もなにひとつ知らない私は、嵐に対してはとりたてて興味があるわけではありません。ただ、SMAPのときと同じように、オジサンの年齢になってもなお、アイドルを演じるのは傍目で見る以上にしんどいものなんだろうなと思っただけです。
もっとも、SMAPのメンバーのその後を見ると、芸能界にとどまる限り、SMAPの呪縛から解き放されてもアイドルの呪縛から解き放されるわけではないということがよくわかります。むしろ、逆に痛々しく見えるほどです。
SMAPの解散や嵐の「活動休止」は、ジャニー喜多川氏の高齢化に伴って、ジャニーズ事務所の権勢にほころびが見え始めた兆候ととらえることができるでしょう。と言うか、ジャニーズ帝国自体が内部崩壊に向かっている証左と言えなくもないのです。今後も大物アイドルの退所の噂があるようですが、さもありなんと思います。
しかし、芸能マスコミは、相変わらず美談仕立ての話を伝えるばかりで、そういった「活動休止」の背後にある問題に触れようとしません。それは一般紙も同様です。
朝日の特集記事では、中森明夫、デープ・スペクター、井上公造、駒井千佳子のコメントが紹介されていましたが、そのなかでまともなことを言っているのは中森明夫だけでした。
朝日新聞デジタル
SMAP解散に絶望「ジャニーズの生態系崩壊」と評論家
あとはジャニーズ帝国を忖度したいつものおべんちゃらにすぎません(デープ・スペクターなんて、奥さんが片山さつきと共著を出して、その広告看板に公選法違反の疑いがかけられたほど、与党政治家とズブズブの関係にあるのに、未だにワイドショーのコメンテーターに起用されているのは大いに問題ありでしょう)。
でも、ジャニーズ帝国を忖度した時代遅れのおべんちゃらは、芸能レポーターだけではありません。系列局のニュース番組にコメンテーターとして天下っている大手新聞の(元)「論説委員」なる人間たちも同様です。
彼らのコメントもまた、芸能リポーターの美談話と寸分も違わないトンチンカンなものです。たかが芸能と言うなかれ。彼らがジャーナリストだなんて片腹痛いのです。
スーツにネクタイ姿のいい歳したおっさんが、「嵐は日本中から愛され、もはやアイドルグループの枠を超えていました。特に東日本大震災のあと、彼らは被災者たちに多くの元気を与えたのです」などと、したり顔で解説しているのを見るにつけ、思わずお茶を吹き出しそうになりました。
私たちは、せめてこういうもの言いを冷笑するくらいの見識はもちたいものです。”動員の思想”(=共感の強要)の対極にあるのがシニズムで、斜に構えてものごとを見るのも、それはそれで意味はあるのだと思います。
もっとも、SMAPのメンバーのその後を見ると、芸能界にとどまる限り、SMAPの呪縛から解き放されてもアイドルの呪縛から解き放されるわけではないということがよくわかります。むしろ、逆に痛々しく見えるほどです。
SMAPの解散や嵐の「活動休止」は、ジャニー喜多川氏の高齢化に伴って、ジャニーズ事務所の権勢にほころびが見え始めた兆候ととらえることができるでしょう。と言うか、ジャニーズ帝国自体が内部崩壊に向かっている証左と言えなくもないのです。今後も大物アイドルの退所の噂があるようですが、さもありなんと思います。
しかし、芸能マスコミは、相変わらず美談仕立ての話を伝えるばかりで、そういった「活動休止」の背後にある問題に触れようとしません。それは一般紙も同様です。
朝日の特集記事では、中森明夫、デープ・スペクター、井上公造、駒井千佳子のコメントが紹介されていましたが、そのなかでまともなことを言っているのは中森明夫だけでした。
朝日新聞デジタル
SMAP解散に絶望「ジャニーズの生態系崩壊」と評論家
あとはジャニーズ帝国を忖度したいつものおべんちゃらにすぎません(デープ・スペクターなんて、奥さんが片山さつきと共著を出して、その広告看板に公選法違反の疑いがかけられたほど、与党政治家とズブズブの関係にあるのに、未だにワイドショーのコメンテーターに起用されているのは大いに問題ありでしょう)。
でも、ジャニーズ帝国を忖度した時代遅れのおべんちゃらは、芸能レポーターだけではありません。系列局のニュース番組にコメンテーターとして天下っている大手新聞の(元)「論説委員」なる人間たちも同様です。
彼らのコメントもまた、芸能リポーターの美談話と寸分も違わないトンチンカンなものです。たかが芸能と言うなかれ。彼らがジャーナリストだなんて片腹痛いのです。
スーツにネクタイ姿のいい歳したおっさんが、「嵐は日本中から愛され、もはやアイドルグループの枠を超えていました。特に東日本大震災のあと、彼らは被災者たちに多くの元気を与えたのです」などと、したり顔で解説しているのを見るにつけ、思わずお茶を吹き出しそうになりました。
私たちは、せめてこういうもの言いを冷笑するくらいの見識はもちたいものです。”動員の思想”(=共感の強要)の対極にあるのがシニズムで、斜に構えてものごとを見るのも、それはそれで意味はあるのだと思います。