武蔵小杉駅05:19~06:01立川駅06:12~07:30奥多摩駅07:38~07:44境橋バス停07:50~12:25御前山12:37~15:20境橋バス停15:35~15:45奥多摩駅
※登り3時間55分 下り2時間40分
※山行時間6時間35分
※標高差:1059m
※歩行距離11キロ
※歩数31,154歩
御前山(1405m)に行きました。奥多摩三山にこだわったわけではないのですが(奥多摩三山で、御前山だけ登ってなかった)、奥多摩でそれなりの標高があり、日帰りが可能な山を考えたら御前山しか浮かばなかったのです。
実は、昨日行く予定にしていました。夜、準備をして寝たのですが、何故か朝起きるのがおっくうになり、再び寝てしまったのです。
それで、今日に予定を変更したのでした。早朝5時前に家を出て、東横線の始発電車に乗りました。今回はいつもと違って、武蔵小杉から南武線に乗って立川経由で行くことにしました。
始発電車であるにもかかわらずホームには結構な人が電車を待っていました。武蔵小杉からの南武線も、8割くらい座席が埋まっていました。
立川からは青梅線に乗り換えて終点の奥多摩まで行きます。車内放送で、到着ホームの反対側から10分後に「奥多摩行き」が出発しますと案内していました。しかし、反対側のホームに停まっていたのは「青梅行き」でした。ただ、ホームの電光掲示板には、10分後の「奥多摩行き」も表示されています。でも、肝心の電車がどこにも停まっていません。「青梅行き」のあとに到着するのかと思いましたが、「青梅行き」はいっこうに出発する様子はなく、「奥多摩行き」の発車時刻がせまるばかりです。
なんだか狐に摘ままれたような感じで、私は焦りはじめました。それで、開店準備をしていた立ち食い蕎麦店の女性に、「このホームから奥多摩行きが出る予定なんですが、電車が停まってないんです。今、停まっているのは青梅行きですし、奥多摩行きはどこから出るんですかね?」と尋ねました。すると、女性は、「この電車が、途中で奥多摩行きに分かれるんじゃないですかね。そういうのがよくありますよ」と言うのです。そこで、私は、以前乗ったホリデー快速おくたま号を思い出したのでした。あのときも、拝島(だったか?)でおくたま号とあきかわ号に分離されたのです。私は、車両の行先表示を確認しながら、小走りでホームを移動しました。すると、途中から電車の表示が「奥多摩行き」に変っていたのでした。
奥多摩駅には思ったより早く着きました。当初、8時3分に駅に着いて、駅前から8時5分発のバスに乗る予定でしたが、電車が着いたのは7時15分でした。そして、駅前に出ると7時38分発のバスがあることがわかりました。既にバス停には、一般客に混ざって登山の恰好をした人が数人並んでいました。
これだったら、当初の予定より30分早く山に入ることができます。今の時期は日没が早く、自分の脚力では一抹の不安がありましたので、ありがたい誤算でした。
青梅街道を10分くらい走り、境橋という橋の真ん中にある停留所でバスを降りました。降りたのは、私だけでした。境橋は、前後をトンネルに挟まれており、橋の下はバンジージャンプにうってつけのような深い渓谷が広がっていました。あとで調べたら、橋の下を流れているのは、昨秋の台風19号で武蔵小杉のタワーマンションにブランド価値下落の深刻な被害をもたらした多摩川の上流でした。私は、登山用の地図アプリに従って、奥多摩駅方向のトンネルの手間から林道に入りました。
御前山は、小河内ダムからサス沢山・惣岳山経由で登り、今回の栃寄コースを下るのが一般的です。ただ、小河内ダムからのルートは急登で知られており、私にはヌカザス尾根のトラウマがありますので、今回はできるなら避けたいと思いました。それで、山行時間は長くなりますが、栃寄コースを登ってそのまま下ることにしました。それともうひとつは、北向きの栃寄コースは、まだ先日の雪が残っているようなので、雪道を歩きたいという気持もありました。
ただ、栃寄コースも台風19号の被害が残っており、沢沿いの登山道は未だ通行止めになっています。そのため、上の登山口まで1時間近く舗装された林道を歩かなければなりません。御前山の栃寄コースの多くは、「体験の森」という都民の森(こちらは奥多摩都民の森で、三頭山の方は檜原都民の森です)になっており、標高650メートルの栃寄の集落には宿泊施設があり、また御前山の中腹には散策コースが整備されています。ちなみに、「体験の森」のサイトを見ると、女性を対象にした初心者向けの登山講習や御前山登山、それにこの時期限定のスノーハイキングなどの催しも行われているようです。
境橋から「体験の森」の宿泊施設までは、奥多摩特有の九十九折の急坂が続きます。2.5キロくらいあり、歩いて40〜50分かかります。ちょうど出勤時間帯だったので、従業員が乗っているとおぼしき車が次々とうなり音を上げながら横を過ぎて行きました。雪が降ったり凍結したときは大変だろうなと思いました。
宿泊施設の手前と奥に駐車場があり、登山者の車も停めることができるようになっていましたが、1台も停まっていませんでした。駐車場まで車で来れば、1時間近く山行時間を短縮できるのです。それになりより、九十九折の林道をテクテク歩かなくてもいいので、体力も温存できます。
丹沢などでも、車だとかなり上の方まで行くことができますので、電車やバスを利用する人たちとは条件が違います。それで、塔の岳や丹沢山を何時間でピストンしたなどと言われても鼻白むばかりです。ヤマレコなどに巣食う自己顕示欲満載のコースタイム至上主義者は、このタイプが多いのです。
登山道に入ると、程なく雪道になりました。栃寄コースも急登とは無縁ではなく、斜度の大きい樹林帯を登って行かなければなりません。
途中の行きも帰りも、誰にも会いませんでした。山頂でひとり会っただけでした。文字通りの単独行で、聞こえて来るのは、ザクザクという雪を踏みしめる自分の靴の音だけでした。息を弾ませて登りながら、さまざまな思いが去来しました。私の場合、山に行くのは”自己処罰”のような一面もあります。なんだか懺悔しながら登っているような感じです。細い登山道の横は急斜面です。足を滑らせて下に落ちたらどうなるんだろうと思ったりしました。
一応、山岳保険には入っていますし、登山届もネットで提出していますが、家族がいないので、緊急連絡先は自分のメールアドレスにしています。ネットの登山届では、登山届を提出したときと下山したときに、緊急連絡先に自動的にメールが発信されるシステムになっていますので、友人や知人を緊急連絡先に指定すると、山に行くたびに「只今、登山届が提出されました」「只今、下山通知を確認しました」と連絡が行くことになります。それでは受ける方も迷惑でしょうし、それにいくら親しい間柄とは言え自分の行動がいちいち知られるのは、私の性分では耐えられません。
緊急連絡先が自分だと、山に行ったきり帰って来なくても「捜索願い」を出す人間がいないのです。これでは、登山届を出す意味がないような気がしないでもありません。捜索に入るのは、かなり時間が経ってからでしょうから、捜索と言っても遺体を収容するくらいでしょう。
ひとりで山に行くのはリスクが大きく、警察なども、ひとりで山に行くのはやめましょうと呼び掛けています。それでも、やっぱりひとりがいいなあと思います。誰にも会わないのは最高です。
2時間以上雪道を登ったので、さすがに疲れました。ホウホウの体で山頂に着いたら、中年の男性がひとりでベンチに座って昼食を食べていました。男性は、小河内ダムから登って来たそうで、やはり、誰にも会わなかったと言ってました。と言うことは、今日、御前山に登ったのは二人だけかもしれません。来るときのバスには他に数人の登山者が乗っていましたので、彼らは小河内ダムから御前山に登るのではないかと思っていたのですが、違ったみたいです。山頂で男性と話をしていたら、雪がチラつきはじめました。
男性も下りは栃寄コースを歩くそうですが、食事のあと片付けをしている男性に、「お先に」と言って山頂をあとにしました。下りもアイゼンのおかげでトラブルもなく歩くことができました。ただ、カチカチに凍結している箇所は、アイゼンの刃が刺さらないので慎重に歩きました。
境橋に着いてバスの時刻表を見たら、次のバスは10分後でした。登りと下りの林道が地味にきつかったけど、いつもの自分のペースで雪道を堪能することができました。暖かくなったら、今度は小河内ダムからも登ってみたいと思いました。
と今、写真を整理しようとしたら、カメラにメモリーカードが入ってないことに気付きました。メモリカードを外したまま入れるのを忘れていたのでした。いつものように200枚くらい撮りましたが(途中、電池交換するくらい撮った)、すべて無駄骨でした。そう言えば、メモリーカードがどうのという警告が出ていましたが、まったく気に留めることもなく撮影していました。なんというミスでしょう。そのため、今回は(証拠の?)写真がありません。
※登り3時間55分 下り2時間40分
※山行時間6時間35分
※標高差:1059m
※歩行距離11キロ
※歩数31,154歩
御前山(1405m)に行きました。奥多摩三山にこだわったわけではないのですが(奥多摩三山で、御前山だけ登ってなかった)、奥多摩でそれなりの標高があり、日帰りが可能な山を考えたら御前山しか浮かばなかったのです。
実は、昨日行く予定にしていました。夜、準備をして寝たのですが、何故か朝起きるのがおっくうになり、再び寝てしまったのです。
それで、今日に予定を変更したのでした。早朝5時前に家を出て、東横線の始発電車に乗りました。今回はいつもと違って、武蔵小杉から南武線に乗って立川経由で行くことにしました。
始発電車であるにもかかわらずホームには結構な人が電車を待っていました。武蔵小杉からの南武線も、8割くらい座席が埋まっていました。
立川からは青梅線に乗り換えて終点の奥多摩まで行きます。車内放送で、到着ホームの反対側から10分後に「奥多摩行き」が出発しますと案内していました。しかし、反対側のホームに停まっていたのは「青梅行き」でした。ただ、ホームの電光掲示板には、10分後の「奥多摩行き」も表示されています。でも、肝心の電車がどこにも停まっていません。「青梅行き」のあとに到着するのかと思いましたが、「青梅行き」はいっこうに出発する様子はなく、「奥多摩行き」の発車時刻がせまるばかりです。
なんだか狐に摘ままれたような感じで、私は焦りはじめました。それで、開店準備をしていた立ち食い蕎麦店の女性に、「このホームから奥多摩行きが出る予定なんですが、電車が停まってないんです。今、停まっているのは青梅行きですし、奥多摩行きはどこから出るんですかね?」と尋ねました。すると、女性は、「この電車が、途中で奥多摩行きに分かれるんじゃないですかね。そういうのがよくありますよ」と言うのです。そこで、私は、以前乗ったホリデー快速おくたま号を思い出したのでした。あのときも、拝島(だったか?)でおくたま号とあきかわ号に分離されたのです。私は、車両の行先表示を確認しながら、小走りでホームを移動しました。すると、途中から電車の表示が「奥多摩行き」に変っていたのでした。
奥多摩駅には思ったより早く着きました。当初、8時3分に駅に着いて、駅前から8時5分発のバスに乗る予定でしたが、電車が着いたのは7時15分でした。そして、駅前に出ると7時38分発のバスがあることがわかりました。既にバス停には、一般客に混ざって登山の恰好をした人が数人並んでいました。
これだったら、当初の予定より30分早く山に入ることができます。今の時期は日没が早く、自分の脚力では一抹の不安がありましたので、ありがたい誤算でした。
青梅街道を10分くらい走り、境橋という橋の真ん中にある停留所でバスを降りました。降りたのは、私だけでした。境橋は、前後をトンネルに挟まれており、橋の下はバンジージャンプにうってつけのような深い渓谷が広がっていました。あとで調べたら、橋の下を流れているのは、昨秋の台風19号で武蔵小杉のタワーマンションにブランド価値下落の深刻な被害をもたらした多摩川の上流でした。私は、登山用の地図アプリに従って、奥多摩駅方向のトンネルの手間から林道に入りました。
御前山は、小河内ダムからサス沢山・惣岳山経由で登り、今回の栃寄コースを下るのが一般的です。ただ、小河内ダムからのルートは急登で知られており、私にはヌカザス尾根のトラウマがありますので、今回はできるなら避けたいと思いました。それで、山行時間は長くなりますが、栃寄コースを登ってそのまま下ることにしました。それともうひとつは、北向きの栃寄コースは、まだ先日の雪が残っているようなので、雪道を歩きたいという気持もありました。
ただ、栃寄コースも台風19号の被害が残っており、沢沿いの登山道は未だ通行止めになっています。そのため、上の登山口まで1時間近く舗装された林道を歩かなければなりません。御前山の栃寄コースの多くは、「体験の森」という都民の森(こちらは奥多摩都民の森で、三頭山の方は檜原都民の森です)になっており、標高650メートルの栃寄の集落には宿泊施設があり、また御前山の中腹には散策コースが整備されています。ちなみに、「体験の森」のサイトを見ると、女性を対象にした初心者向けの登山講習や御前山登山、それにこの時期限定のスノーハイキングなどの催しも行われているようです。
境橋から「体験の森」の宿泊施設までは、奥多摩特有の九十九折の急坂が続きます。2.5キロくらいあり、歩いて40〜50分かかります。ちょうど出勤時間帯だったので、従業員が乗っているとおぼしき車が次々とうなり音を上げながら横を過ぎて行きました。雪が降ったり凍結したときは大変だろうなと思いました。
宿泊施設の手前と奥に駐車場があり、登山者の車も停めることができるようになっていましたが、1台も停まっていませんでした。駐車場まで車で来れば、1時間近く山行時間を短縮できるのです。それになりより、九十九折の林道をテクテク歩かなくてもいいので、体力も温存できます。
丹沢などでも、車だとかなり上の方まで行くことができますので、電車やバスを利用する人たちとは条件が違います。それで、塔の岳や丹沢山を何時間でピストンしたなどと言われても鼻白むばかりです。ヤマレコなどに巣食う自己顕示欲満載のコースタイム至上主義者は、このタイプが多いのです。
登山道に入ると、程なく雪道になりました。栃寄コースも急登とは無縁ではなく、斜度の大きい樹林帯を登って行かなければなりません。
途中の行きも帰りも、誰にも会いませんでした。山頂でひとり会っただけでした。文字通りの単独行で、聞こえて来るのは、ザクザクという雪を踏みしめる自分の靴の音だけでした。息を弾ませて登りながら、さまざまな思いが去来しました。私の場合、山に行くのは”自己処罰”のような一面もあります。なんだか懺悔しながら登っているような感じです。細い登山道の横は急斜面です。足を滑らせて下に落ちたらどうなるんだろうと思ったりしました。
一応、山岳保険には入っていますし、登山届もネットで提出していますが、家族がいないので、緊急連絡先は自分のメールアドレスにしています。ネットの登山届では、登山届を提出したときと下山したときに、緊急連絡先に自動的にメールが発信されるシステムになっていますので、友人や知人を緊急連絡先に指定すると、山に行くたびに「只今、登山届が提出されました」「只今、下山通知を確認しました」と連絡が行くことになります。それでは受ける方も迷惑でしょうし、それにいくら親しい間柄とは言え自分の行動がいちいち知られるのは、私の性分では耐えられません。
緊急連絡先が自分だと、山に行ったきり帰って来なくても「捜索願い」を出す人間がいないのです。これでは、登山届を出す意味がないような気がしないでもありません。捜索に入るのは、かなり時間が経ってからでしょうから、捜索と言っても遺体を収容するくらいでしょう。
ひとりで山に行くのはリスクが大きく、警察なども、ひとりで山に行くのはやめましょうと呼び掛けています。それでも、やっぱりひとりがいいなあと思います。誰にも会わないのは最高です。
2時間以上雪道を登ったので、さすがに疲れました。ホウホウの体で山頂に着いたら、中年の男性がひとりでベンチに座って昼食を食べていました。男性は、小河内ダムから登って来たそうで、やはり、誰にも会わなかったと言ってました。と言うことは、今日、御前山に登ったのは二人だけかもしれません。来るときのバスには他に数人の登山者が乗っていましたので、彼らは小河内ダムから御前山に登るのではないかと思っていたのですが、違ったみたいです。山頂で男性と話をしていたら、雪がチラつきはじめました。
男性も下りは栃寄コースを歩くそうですが、食事のあと片付けをしている男性に、「お先に」と言って山頂をあとにしました。下りもアイゼンのおかげでトラブルもなく歩くことができました。ただ、カチカチに凍結している箇所は、アイゼンの刃が刺さらないので慎重に歩きました。
境橋に着いてバスの時刻表を見たら、次のバスは10分後でした。登りと下りの林道が地味にきつかったけど、いつもの自分のペースで雪道を堪能することができました。暖かくなったら、今度は小河内ダムからも登ってみたいと思いました。
と今、写真を整理しようとしたら、カメラにメモリーカードが入ってないことに気付きました。メモリカードを外したまま入れるのを忘れていたのでした。いつものように200枚くらい撮りましたが(途中、電池交換するくらい撮った)、すべて無駄骨でした。そう言えば、メモリーカードがどうのという警告が出ていましたが、まったく気に留めることもなく撮影していました。なんというミスでしょう。そのため、今回は(証拠の?)写真がありません。