今日、パソコンを立ち上げたら、Googleに次のようなメッセージが掲げられていました。

人種的平等、そしてそれをさがしもとめる人々を、私たちは支持します。


このメッセージは、アメリカのミネソタ州ミネアポリスで、黒人男性が白人警察官に圧迫死させられた事件に端を発して世界中に広がった、人種差別反対の運動に呼応したものでしょう。

私は、そのメッセージを見るにつけ、だったらGooglは、ヘイトの巣窟になっているYahoo!Japanとの提携をやめるべきではないかと真っ先に思いました。

伊藤詩織さんも、ツイッターだけでなくYouTubeやヤフコメの書き込みに対しても、今後法的対応を取ることをあきらかにしていますが、Google(Google日本法人)は、海の向こうの人種差別運動だけでなく、自分の足元のYouTubeやヤフコメの書き込みにも目を向けるべきなのです。

特に、ヤフコメのヘイトな書き込みには目に余るものがあります。Yahoo!Japanは対応していると言っていますが、実際は放置に等しいものです。Yahoo!Japanがヤフコメを閉鎖しないのは、ニュースがヘイトな書き込みによってバズることがビジネス上美味しいからでしょう。Yahoo!Japanにとってのニュースの価値は、アクセス数なのです。アクセス数によってニュースをマネタイズすることなのです。だから、どんなに批判を受けてもヤフコメを閉鎖することなど考えられないのでしょう。

Yahoo!Japanは、言うまでもなくソフトバンクグループの総師である在日朝鮮人の孫正義氏が率いる会社です。孫正義氏は、『あんぽん』の記事でも触れましたが、佐賀県の鳥栖駅近くの朝鮮部落で、泥水に膝まで浸かりながら懸命に勉強して久留米大付設高校に進学し、入学後アメリカに渡ってカリフォルニア大学バークレー校に留学、今日の礎を築いたのでした。小学生のとき、「チョーセンジン出ていけ」と言われて石を投げつけられ、そのときの傷が今でも頭に残っているそうです。日本に「帰化」するに際して、通名の「安本」ではなく朝鮮名の「孫」にこだわったのも、本人が言うようにそのときの頭の傷が原点になっているからでしょう。

そんな誰よりも差別のむごたらしさを知悉しているはずの人物が率いるネットメディアが、かつて石を投げつけられたのと同じような理不尽な民族差別を放置し、見て見ぬふりをしているのです。それどころか、差別を商売の(金儲け)の手段に使っているのです。お金のためには、かくも節操もなく悪魔に魂を売るものなのかと愕然とせざるを得ません。前も書きましたが、私は、人間のおぞましささえ覚えてなりません。

人種差別というと、アジアに住む私たちはなにか他人事のように思ってしまいますが、私たちのまわりにも同じようなヘイトが蔓延しているのです。

Google(Google日本法人)が「人種的平等、そしてそれをさがしもとめる人々を、私たちは支持します」と崇高なメッセージを掲げながら、足元にあるYouTubeやヤフコメのヘイトな実態に目を向けないのなら、それはどう考えても詭弁と言うしかありません。


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2020.06.09 Tue l ネット l top ▲