
(写真AC)
■石田純一の姉の「孤独死」
ディリー新潮に石田純一の実姉が「孤独死」していたという記事が出ていました。
ディリー新潮
石田純一の姉(72)が都内マンションで「孤独死」していた 熱中症が原因か 第一発見者となった石田が語る「無念」
あれほどマスコミから叩かれても「お人好し」の石田純一は、新潮の電話取材に応じ、練馬のマンションで「孤独死」していた姉の第一発見者が石田自身だったことをあきらかにしたそうです。応答がないという姉の友人からの連絡で、マンションに駆け付けた石田は、警察官の立ち合いのもと鍵業者を呼んで開錠し、変わり果てた姉を発見したのだとか。
そして、記事では以下のように語っていました。
最後に会ったのは7月末くらいで、桃子さんから「クーラーが故障した」との連絡を受けた時だという。
「たまたま家の中に使っていないクーラーがあったので、それを持っていったのですが、事情があって設置するところまでは見届けられなかった。『必ずちゃんと業者を呼んで設置するように』と言って帰ったのですが……」
石田が届けたクーラーは、部屋の中で未使用のまま置かれた状態だった。
「『業者を呼ぶお金が足らないならばこっちで用意するから、クーラーの設置だけはお願いします』と口を酸っぱく言っていたんですが……、あれを見た時は残念な気持ちで……」
(略)
コロナ禍もあって、桃子さんの暮らしぶりは決して良くなかったと振り返る。
「本人もプライドがあって、ずっと音楽以外の仕事は一切してこなかったんです。しかし、生活も大変で、昨年から梱包のアルバイトを始めたところでした。ただ、高齢がネックになったのか、8月初めに辞めざるを得なくなってしまった。ショックを受けていた様子だったので、それも影響したのかもしれない」
しかも、電気料金を滞納して、この酷暑の中、部屋の電気も止められていたのだそうです。
NHKのアナウンサーだった父親に溺愛され、父親の赴任に伴って渡米してピアノと出会い、帰国後、桐朋学園大学に進んで本格的に音楽を学び、音楽家・ピアニストとして活動していたお姉さんが72歳で迎えた最期。何とも身につまされる話です。
この記事がYahoo!ニュースに転載されると、さっそくコメント欄でシニア右翼のような暇人たちが石田純一を叩いていましたが、まったくクソみたいな連中だなと思いました。
■警備員の嘆き
老人介護施設で警備員をやっている知人の嘆きも止まりません。
施設では新型コロナウイルスが蔓延しており、入所者の半数以上が感染しているフロアもあるそうです。
しかし、5類に移行したからなのか、感染対策に緊張感はなく、フロアを閉鎖したりはしないので、職員たちにまで感染が広がっていっそう人手不足に陥り、応急的に短期派遣の介護員で補っているそうです。
知人は「やってられないよ」と言っていました。
介護施設の場合、ディサービスの運転手や清掃や洗濯や警備員など雑用を担っているのは、入所者と年齢がほとんど変わらない高齢者です。介護施設も御多分に漏れず給与が安いのですが、既に年金を受給している近辺の高齢者にとっては格好のアルバイト先になっているのです。
巡回に行くと、廊下で洗濯物を整理している高齢の非正規の職員と車椅子の入所者が、世間話をしている場面に出くわすことがあるそうです。年齢がほとんど変わらないので、昔話にも花が咲くのでしょう。
入所者は身体の自由が利かない、つまり自立できないだけで、頭の中は認知も進んでおらず、そうやって普通の会話もできるのです。
巡回していると、「ご苦労様です」と声をかけてくる入所者もいるそうです。
特養などの介護施設は、終の棲家です。「看取り」という制度があり、病院などで延命治療を受けずに実質的な安楽死とも言える“自然死”に任せる場でもあるのです。
ただ身体の自由が利かず、一人で生活ができないからというだけで、そうやって終の棲家である施設で死を待つというのは、正常な感覚を保っているだけに「つらいだろうな」と知人は言っていました。もとより、そういった光景を否が応でも目にしなければならない知人も、「つらい」と言っていました。
一方で、古市憲寿や成田悠輔は、そういった老人たちに対して、安楽死させろとか集団自殺しろと言い放ったのでした。そんな人の機微、生きる哀しみや苦しみを理解できない(その想像力さえ欠如した)おぞましい人間たちが、コメンテーターとして、メディアで世の中の出来事を偉そうに解説しているのです。