ダイソー



■「ダイソー」の買収


Yahoo!ニュースにも転載されていましたが、朝鮮日報の報道によれば、100円ショップの「ダイソー」を運営する大創産業の全株式を韓国で「ダイソー」を運営する牙城ダイソーが約5000億ウォン(約550億円)で取得し、「ダイソー」が完全に韓国資本の会社になったそうです。

朝鮮日報日本語版
韓国ダイソー、日本・大創産業の全持ち株を取得

記事にもあるように、もともとは韓国で100円ショップを運営していた牙城ダイソー(当時は別名)に、日本の大創産業が2001年に4億円を投資して株を取得、社名を牙城ダイソーと改めたのが両社の提携の始まりだったのですが、いつの間にか立場が逆転してしまったのです。

日本の大創産業から経営参加と配当金増額の要求があったため、じゃあということで全株式を取得することにした(つまり、実質的に買収した)そうです。

急激な円安により100円ショップの経営が圧迫されているのは想像に難くありません。100円ショップのような業態は円高だから成り立つビジネスモデルなのです。

大創産業の創業の地が広島なので、ネトウヨはまたぞろ大創産業を”在日認定”するのかもしれませんが、そんな稚児じみたワンパターンの妄想で現実から目を反らすのではなく、これも落ちぶれていく日本を象徴するニュースと捉えるべきなのです。

2001年に投資した会社から2023年に逆に買収されたという、この20年の時間は文字通り日本が先進国から転落していく過程でもあったのです。

かつて政治が二流でも経済が一流だから日本は大丈夫だ、と経団連のチンケな老害経営者たちが嘯いていましたが、今や政治も経済も完全に底がぬけてしまったのです。

■大谷は「ニッポン凄い!」の最後の砦


既に国民の平均年収も韓国にぬかれており、その現実を考えると今回の買収も別に意外な話ではありません。なお、OECDが発表した2022年度の平均年収(為替レート換算)は、韓国は20位で日本は21位です。

テレビも一時は100均は日本が世界に誇るコンテンツだとして、特集番組などを組んだりしていましたが、いつの間にか「ニッポン凄い!」ではなく「韓国凄い!」になっていたのです。もうその手の番組も姿を消すでしょう。

で、現在の「ニッポン凄い!」は何と言ってもドジャースに移籍した大谷でしょう。連日、大谷の話題ばかりでうんざりしますが、平均年収が21位の国にとって、大谷は世界に誇る唯一のコンテンツ=自慢なのかもしれません。もう誇るものはスポーツ選手しかいないのかと思ってしまいます。

■ブルーリボンは「売国」の印


日本は美しい国、「ニッポン凄い!」と言い、国民に「愛国」を強要する一方で、こそこそとザル法の網の目をかいぐぐって裏金作りに腐心していた政治家たち。彼らは日本人の魂を”反日カルト”に売り渡した”売国奴”であったにもかかわらず、「愛国」政治家としてネトウヨからヒーロー扱いされていたのでした。彼らの襟に付けられたブルーリボンのバッチは、「愛国」ではなく「売国」の印だったのですが、検察の怒りに触れたのもそれゆえだったのかもしれません。この国に愛国者なんていないのです。白亜の御殿に住む”極右の女神”に象徴されるように、「愛国」ビジネスがあるだけです。

政治家が犯罪者で”売国奴”だから検察が力を持ち、検察独裁ファッショになってしまうのです。その点では韓国と五十歩百歩なのです。今まで裏金の「う」の字も報道しなかったくせに、ここに来て「検察バンザイ」のオンパレードになっているメディアの姿勢もまた、多分に危ういものがあり、違和感を抱かざるえを得ません。もちろん、「検察バンザイ」に便乗するだけの”多弱”の野党も然りです。

■子育て支援の本末転倒


左右を問わず子育て支援が金科玉条の如く絶対視されていますが、逆に子育て世帯だけが年収が増えているという統計もあるそうです。豚の子どもではないのですから、奨励金を出すので「産めよ増やせよ」というような話ではないでしょう。少子化や未婚率の上昇は、文化の問題(人生に対する価値観の問題)なので、政治ではどうすることもできないのです。その一方で、大半の高齢者は年収100万円台で、文字通り爪に火を点すようにして老後の生活を送っているのです。生産しない年寄りは用なしなのかと思ってしまいますが、それでは杉田某の発想と同じでしょう。

先進国のふりして子育て支援などと言い出し、そのために貧国対策がなおざりにされ、社会保障費を削ったり増税(社会保険料の上乗せ)したりするのでは本末転倒もいいところです。この格差社会をどうするかということがもっとも大事で喫緊な問題のはずですが、与野党問わずそういった視点が今の政治には決定的に欠けているのです。

もはや日本は先進国ではない、中国に対抗する国力もない、ということを虚心坦懐に認識すべきでしょう。タイから来た観光客が1万5千円の牛肉に舌鼓を打ち、「これは安いですよ」とのたまっているのを見て、どう考えるかでしょう。「ニッポン凄い!」と誤魔化している場合ではないのです。

日本は「安い国」になる一方なので、これからも「ダイソー」買収のようなニュースが出て来るに違いありません。


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