近所に頭にバンダナを巻いた年の頃50前後のご主人がひとりで切り盛りしているラーメン屋さんがあります。といっても、「切り盛りする」というほど流行っているわけではありませんが‥‥(笑)。

夕方から深夜にかけて営業しているみたいなのですが、いつ前を通ってもご主人がカウンターの中の椅子に座って所在なげに表の通りを眺めています。お客さんが入っているのを見たことがほとんどありません。

店の中もおせいじにもきれいだとはいえません。店が入っているのは三軒長屋の古い二階建ての建物なのですが、駅からつづく表の通りにあるため、そのうち建て直しで立ち退きを迫られるんじゃないか、などと勝手な想像をめぐらす始末です(借家だと勝手に決めつけているのですからずいぶん失礼な話ですが‥‥)。

ところが、ここの”中華そば”が結構おいしいんですね。引っ越して2週間足らずですが、もう3回食べに行きました。

どうして流行ってないのか。私には不思議でなりません。

ご主人は決して愛想のいい方ではありませんが、だからといって嫌味な感じはなく、むしろその仕事ぶりからも誠実な人柄が伺えます。店員がふて腐れたような態度で仕事をしている駅前のラーメン屋などよりはるかにマシです。

でも、流行ってない。どうしてなのでしょうか。

いらぬおせっかいかもしれませんが、私はこの哀愁漂うラーメン屋さんの行く末が気になって仕方ありません。
2006.11.28 Tue l 日常・その他 l top ▲