
いつもより早く仕事が終わったので恵比寿ガーデンプレイスに寄って帰りました。
横浜に転居してから、恵比寿で日比谷線に乗り換えて帰宅することが多くなりましたので、本を買うのも最近はもっぱら駅ビルのアトレの中にある有隣堂書店を利用しています。
もちろん、売っている本はどこでも大差ありませんが、有隣堂は店の雰囲気が合っているのか、本を選びやすい気がして好きな本屋のひとつです。
もっとも、有隣堂は横浜が本社で都内に店舗は少ないため、今までは蒲田に行った際、サンカマタという駅ビルにある店に立ち寄るくらいでした。
20年近く前、私は六本木にあった会社に勤めていましたので、当時も毎日恵比寿で日比谷線に乗り換えていました。だから、乗り換える電車は逆方向ですが、なんだかなつかしい気持もあります。
もちろん、当時は駅ビルはなくて古い駅舎があるのみでした。私がいちばん記憶に残っているのは、自動改札のバーを若い外人達が堂々と跨いで通過している光景でした。つまり、キセルしているのですが、それが当たり前のように行なわれていました。
モデルをしていた女友達は、「男のモデルなんて性格の悪い人間ばかりで最低」といつも口癖のように言ってました。中でも外人のモデルは「最悪」だそうで、私はその話を聞くたびにあの恵比寿駅での光景を思い出したものです。
当時は六本木の喧騒を避けて麻布十番か恵比寿で食事することが多かったのですが、恵比寿の表通りにはまだ昔ながらの商店街が残っていて、どこかひなびた雰囲気がありました。一方、表通りから一歩入ったビルの中などには業界人が集まるこじゃれた店もあり、そのコントラストが恵比寿の魅力になっていたように思います。
ガーデンプレイスができたということもあるのかもしれませんが、今の恵比寿は昔に比べてスーツ姿のサラリーマンがやたら多くなった気がします。その分、恵比寿がどこにでもあるちょっと乙に澄ました”ただの街”になってしまった感は否めません。それにつれ、あの「最悪」なモデル風外人達を見かけることはなくなりましたが‥‥。