
写真は今年の渋谷109のクリスマスです。
渋谷を歩いていると、今年の冬は赤やピンクなど色鮮やかなタイツをはいた女の子が目立ちますが、テレビでセレブタレント(?)のマリエがはいているのを見て、「あ、これが今年の流行なのか~」とオジサンは初めて合点がいきました。
一方、原宿では最近、フィンガーファイブのアキラを彷彿とするようなトンボメガネの女の子によく遭遇します。知り合いの店の女の子に言わせれば、日曜日になると特に出現率が高くなるのだそうです。それも、竹下通りやその近辺に集中しているのだとか。なんだかホンモノのトンボみたいだなと思いました。
原宿から渋谷に向かう途中の明治通りで私の前をカップルが歩いていました。女の子は雨宮処凛さんのようなロリータファッションで、男の子の方はチロルハットを被りアルプスの羊飼いのような格好でした。ところが、よく見ると、男の子が着ていたニットの上着が明らかに裏返しなのです。しかも、裾がほつれていました。私は、それを見て、またあの忌まわしい”裏返しファッション”が流行っているのかと思いました。
7~8年前、渋谷でセーターを買ったときのことです。私は買物の際、まわりの人間がびっくりするくらい大雑把なところがあり、そのときもサイズと色を確認しただけでセーターを広げることもなくさっさと買って帰りました。
ところが、帰宅してショップの袋からせーターを取り出そうとしたら、セーターが裏返したまま畳まれていることに気付いたのです。「まったくしょうがねぇ~な」と思いながら、セーターを表にして試着しました。すると、胸元のボタンが裏側に付いていてうまくボタンをはめることができません。ボタンとセーターの生地が逆になっているのです。
「不良品だ!」と思ってすかさず店に電話をしました。すると、電話口の店員から予期せぬ言葉が返ってきました。「そういったデザインなのですが、もしお気に召さなければお取替えもできますが‥‥」と。
「エエッ、裏返しのデザイン?」
まるで狐につままれたような気持になりましたが、そこは大人なので努めて冷静を装い、「ああ、やっぱり」「そうですか‥‥」と言って電話を切りました。
しかし、私は、縫い目がむき出しになった裏返しのセーターを着て歩くのにどうしてもなじむことができませんでした。まわりの目が気になって仕方ないのです。それで、近所のスーパーに行くのに2~3回着ただけで部屋の隅に放り投げていたら、いつの間にか虫に食われて穴が開いていました。