甘酒横丁

一時帰国して再び海外へ戻る知人と水天宮のホテルで待ち合わせたついでに、久しぶりに人形町界隈を散策しました。

人形町の表通りから甘酒横丁に入ると、明治座での芝居見物を終えた様子の中高年の一団が前からやって来ました。皆さん、笑顔が絶えず心が弾んでいる感じでした。

鯛焼きの柳屋に行くと、今日は店内に数人の先客があるだけで、それほど待たずに買うことができました。鯛焼きで東京の御三家と言われているのは、四谷のわかば、麻布十番の浪花屋、それに人形町の柳屋ですが、個人的にもそれらの街とは縁が深く、甘党の私にはいづれもなじみの店ばかりです(そして、いづれの街にもせつない思い出があります)。

こういった江戸風情の残る歴史のある街に来ると、我々地方出身者達はどこか気後れするようなところがあります。普段、まるで強迫観念にとりつかれたかのようにやたら格好を付けて生きているのも、根底にはそういったぬきがたいコンプレックスがあるからでしょうか。哀しき習性です。
2008.02.13 Wed l 東京 l top ▲