緒形拳は肝臓ガンだったことをまわりには内緒にしていたようですが、病院で最後を看取った津川雅彦は、緒形拳のことを「最後の最後まできちんと生きた」と言ってました。先日亡くなった深浦さんにしても緒形拳にしても、ホントに立派だなと思います。

私のまわりにも二人、やはりガンと闘っている人がいますが、いづれも手術したあと仕事に復帰して前向きに生きています。一人は余命半年と言われたので、自分で経営していた会社も畳んで手術に臨んだのだそうです。幸い手術に成功し、今は新しい就職先を見つけて元気に仕事をしています。ただ、常に再発や転移におびえていると言ってました。

もう一人もやはり手術して仕事に復帰していますが、今年は2週間も夏休みを取るというので、「どこかに行くのですか?」と訊いたら、「ちょっと旅行に行こうと思って」と言うのです。それで、「羨ましいですね~」と言ったのですが、あとで聞いたら検診で転移が見つかったので手術をしたのだそうです。

もしかしたら二人とも5年後の生存率が40%とか50%というような中で生きているのかもしれませんが、そんな心の内は微塵も見せずいつも元気で前向きです。自分もいつかは同じような状況に遭遇するかもしれませんが、そのときは皆さんのように最後まできちんと生きることができるだろうかと考えたりします。

>>人生の絶対量
2008.10.08 Wed l 訃報・死 l top ▲