また憂鬱な季節がはじまりました。私の場合、今年は目からはじまった感じです。目玉を取り出して洗いたくなるほど痒くてたまりません。同病相哀れむ知人は鼻水に悩ませられていると言ってましたので、人によって違うようです。

既に目薬を3つも買って試していますが、どれも気休め程度の効果しかありません。飲み薬だとたしかに症状が改善されますが、しかし、その前に我慢できないくらい眠くなるので、ほとんど睡眠薬代わりにしか使えないのです。

ちなみに、花粉症市場は1500億円で、その中で市販薬の売上は約400億円だそうです。マスクだけでも100億円市場に拡大しているのだとか。(http://ocnspecial.blogzine.jp/weekly/2006/03/post_f518.html

そう言えば、知人も「高いよ」と嘆いていましたが、最近はマスクも高機能をうたい文句に値段の高いものが多くなりました。なんだか足元を見られているような気がしないでもありません。私は60枚入りで480円だとかいうような使い捨ての不織布マスクを使用していますが、ドラッグストアの店頭にあるのは値段の高い高機能のマスクばかりです。駅前のドラッグストアで、店員に「安い箱入りのマスクはないのですか?」と訊いたところ、「あぁ~」と言われて、店の奥の陳列棚に案内されました。一番下段の文字通り隅の方にぽつんと置かれ肩身が狭そうでした。

ところで、2月23日のヤフートピックスで紹介されていた医療介護CBニュース配信の記事によれば、理研(理化学研究所)横浜研究所の谷口克センター長(免疫・アレルギー科学総合研究センター)は、日本製薬工業協会が主催する「製薬協プレスツアー」の講演で、「花粉症などのアレルギー性疾患は文明病であり、人間が物質文明を追求したために生じた免疫機能失調症だ」と指摘、「子どもを花粉症にしないための9か条」として以下の項目をあげたそうです。

▽生後早期にBCGを接種させる▽幼児期からヨーグルトなど乳酸菌飲食物を摂取させる▽小児期にはなるべく抗生物質を使わない▽猫、犬を家の中で飼育する▽早期に託児所などに預け、細菌感染の機会を増やす▽適度に不衛生な環境を維持する▽狭い家で、子だくさんの状態で育てる▽農家で育てる▽手や顔を洗う回数を少なくする


子どもの頃からなるべく細菌に感染させることで逆に免疫機能を高めるという発想は、文字通り目から鱗が落ちる気がします。多田富雄氏の『免疫の意味論』(青土社)を思い出しました。
2009.02.23 Mon l 健康・ダイエット l top ▲