このところなんだか「年を取った」話がやたら多くて恐縮ですが、昨日も「年を取ったな~」と痛感する出来事がありました。

郵便局に代金引換郵便を出しに行ったときのことです。若い男性の職員がいたブースに行き、郵便物を差し出すと、彼は戸惑った感じで封筒の上に貼ってあるラベルをめくって裏の文面を読みはじめたのです。ふと、彼の胸を見ると「研修中」の名札が下がっていました。

私は咄嗟に「こりゃダメだ」と思いました。というのも、この時期になると、郵便局に新しく入った職員達が研修と称して窓口に座っていることが多く、そのたびに同じような質問を長々とされて、ほぼ毎日郵便局に通っている私はいい加減うんざりしていたからです。切手や葉書の販売などはさすがにスムーズにいくみたいですが、取扱い頻度の少ない代金引換郵便などになると途端に手が止まってしまうのです。先日などは確認のために何度も奥に引っ込んで、なんと1通の代金引換郵便を出すのに10分近くもかかったことがありました。

それで、私は、「こっちに頼むからいいよ」と言って、いきなり新人職員の彼から郵便物を取り上げると、隣のブースの女の子に「これ、お願い」と渡したのでした。郵便物を取り上げられた彼はまさにハトが豆鉄砲を食らったような顔をしていました。

口はばったいことを言うようですが、先日の『週刊ダイヤモンド』でも特集されていたように、郵政民営化と言っても所詮は巨大な独占企業が生まれただけですから、かんぽの宿売却問題で垣間見えたような利権の問題も含めて、非常にいびつな形で民営化がすすめられているような気がしてなりません。民営化は自分達に都合のいいところだけで、都合の悪いところ(競争のないところ)では相変わらず「お上」の商売がまかりとおっています。だって、1通の郵便物を処理するのに10分近くもかかっているのを上司が見て見ぬふりをするなど、サービスを生業とする民間企業だったら考えられません。

とは言え、そのあと「自分も年を取ったな~」としみじみ思いました。若い頃だったら、胸の中で舌打ちをしながらも我慢して新人の彼に付き合ったことでしょう。しかし、最近は我慢できなくて即行動ということが多くなりました。その堪え性のなさや図々しさや厚かましさは、やはり年齢からくるものではないでしょうか。オバサン化ならぬオヤジ化している証拠でしょう(そう言えば、最近やたらと酢の物が食べたくなりますが、あれもオヤジ化?)。そのうち「暴走老人」(藤原智美)なんて言われるようになるのかもしれません。
2009.06.01 Mon l 日常・その他 l top ▲