もう酒井法子のことを書くのはやめようと思ったのですが、公判での「介護の勉強をしたい」発言についてひと言。これで打ちどめにします。

彼女の発言に対して、介護の現場で「戸惑い」や「反発」の声があるのは当然でしょう。そもそも介護の仕事をするのに、どうしてわざわざ4年制の専門学校の通信教育を受けなければならないのかという疑問もあります。通常は30時間の実習を含めた130時間の研修を受けて、ヘルパー2級の資格を取得し、あとは現場で実務経験を積んで、介護福祉士の国家試験に挑戦したりケアマネージャーをめざしたりするのです。少なくとも酒井法子と同じくらいの年齢で、介護の仕事に就く場合、そういったコースをたどるのが一般的です。もっとも、酒井法子の場合は、「仕事がしたい」ではなく「勉強がしたい」というところがミソなのかもしれませんが。

私はほとんど朝しかテレビを観ないのですが、先日のフジテレビの「どーも☆キニナル!」で、酒井法子の「介護の勉強をしたい」発言について、コメンテーターのお笑い芸人(名前は不明)が、「実際に介護をやっている人達からはホントに介護の仕事をわかっているのかというような疑問の声もありますね」と批判めいたコメントをしていました。すると、フジご用達の芸能レポーター・前田忠明が、「いや、それは本気ですよ」とやや感情的とも言えるような言い方で、件のお笑い芸人の発言を封印する場面がありました。

私はその場にデヴィ夫人がいたら面白いのにと思いましたが、案の定、今日の「どーも☆キニナル!」で、デヴィ夫人は酒井の発言について、「なんだか作為的な気がしてなりませんわ」と言ってました。もっとも、その発言も西山喜久恵アナの「作為的な」横やりですぐにかき消されてしまいましたが。

そう言えば、酒井法子がまだ勾留されていたとき、サン・ミュージックの相澤秀禎元会長のもとに、酒井本人から反省している旨の手紙が届いたとして、さもうれしそうに相澤元会長がインタビューにこたえているシーンがやはりフジテレビで放送されていましたが、そのとき、顔は出ていなかったものの、インタビューしている声はあきらかに前田忠明でした。このように酒井の事件に関して、前田忠明はサン・ミュージックと一体となって、酒井反省のイメージ作りにひと役かっている気がしてなりません(狙いは酒井法子の独占インタビューか?)。

そもそも酒井を解雇した元所属プロダクションの元社長らが未だに彼女の周辺をうろついていること自体、おかしな光景ですね。それは、14才のときから自宅に住まわせて面倒をみてきた親心だと言うのですが、私に言わせればよく言うよという感じです。要するに、商品として金の成る木にするために「自宅に住まわせて面倒をみてきた」だけで、家庭的にめぐまれない子供を里親としてめんどうをみてきたわけではないのです

今回の「介護の勉強したい」発言も相澤元社長らのアドバイスによるものだそうですが、下衆の勘繰りで言わせてもらえば、公判対策であるとともに、どうも「復帰」への地ならしの意図もあるように思えてなりません。要するに、マネーロンダリングのようなものでしょう。そして、そういった芸能界のうさん臭さを補完しているのが前田忠明ら芸能レポーター達なのです。

意地の悪い見方かもしれませんが、私は、クスリをぬくために逃亡したり、クスリの入手先の情報が入った(?)携帯電話を壊して捨てたりという、酒井法子のシロウトとは思えないしたたかさが、この「介護の勉強したい」発言にもうかがえるような気がしてならないのです。

>>魔性
2009.10.28 Wed l 芸能・スポーツ l top ▲