
Googleからダイレクトメールが届きました。要するに、アドワーズをやりませんか?という勧誘です。5千円のアドワーズ広告無料お試し券まで付いていました。結構、あちこちのショップに出しているみたいです。
「Googleでさえそれくらいきびしいのか?」というような声がありますが、そういう話ではないと思います。もともとGoogleでもYahoo!でもこういった泥臭い営業をやっていたはずです。最先端のIT企業であれ、営業の手法はそんなに変わらないのです。
ご存知のように先月からはテレビCMも流れていますが、これは米Yahoo!とマイクロソフトの広告事業の提携に対するGoogleの反転攻勢という側面もあるように思います。とりわけ日本の場合は、検索分野で圧倒的なシェアを誇るYahoo!に対して、なんとかその牙城に風穴を空けたいという気持が強いのではないでしょうか。
たしかに、米Yahoo!がマイクロソフトの軍門に下り、検索エンジンがGoogleとBingの二つに統合されようとしているこの現実は、インターネットが当初もっていた理想からだんだん離れているような気がしないでもありませんが、しかしこれは、インターネットが広告を通して市場経済の原理に組み込まれてしまったことによる当然の結果だと言えなくもないのです。
それにしても、ネットがなぜすごいのかと言えば、こうして私達のようなところにも広告の勧誘(営業)がくるということです。そういう広告のシステムを作ったということです。これは従来の広告ビジネスでは考えられないことで、「既存のビジネスを破壊する」と言われる所以です。
ただ、一方で、インターネットがひとにぎりの先行者によって管理されることにより、従来の手法や構図がネットにももちこまれ、ネットが秩序化される(リアル世界化される)傾向も出ているように思います。これでは元の木阿弥だと言わざるをえませんね。