五條天神社

今日は上野公園の中にある五條天神社に行きました。五條天神社は医薬の神様で、病気平癒のご利益があるのだそうです。ところが、小さな赤い鳥居をくぐってお社に行くと、スーツ姿の参拝客が団体で祈祷を受けていました。しかも、フリーの参拝客が来るのをまるでガードするかのようにお社の前に若い宮司が立っていて、とてもお参りできる雰囲気ではありませんでした。それで仕方なく隣の花園神社にお参りしました。しかし、花園神社は縁結びの神様なのです。今更縁結びでもないだろうと思いながら、お賽銭を10円にケチって強引に「病気が治りますように」とお願いしました。

拝礼してふとうしろを見ると、観光客らしき首からカメラを下げた白人のカップルが立っていました。しかも、女の子の方が笑っているのです。おそらく二礼二拍一礼の参拝の仕方が可笑しかったのでしょう。「ニッポンジンハ、イツモアタマヲペコペコサゲルヘンナミンゾク」とかなんとか言ってたのかもしれません。

神田明神1

五條天神社が空振りに終わったので、急遽神田明神に行くことにしました。神田明神も医薬の神様です。中央通りを秋葉原の方向に歩いて、地下鉄の末広町駅の交差点を右折し、さらに妻恋坂を左折すると広大な緑に囲われた湯島聖堂の前に神田明神のお社が見えます。神田明神ではお賽銭も奮発して「病気が治りますように」とあらためて祈願しました。

神田明神のあとは秋葉原をぬけて万世橋を渡り、日本橋から有楽町まで歩きました。途中、八重洲ブックセンターに寄って本を買い込み、そのあと疲れたので、丸の内のパシフィックセンチュリープレイスというビルの前庭にあるベンチで休憩しました。時間は既に午後7時すぎで、舗道は駅に向かうサラリーマンやOL達が帯のように途切れなく歩いていました。しかし、ベンチにも空きがないくらいサラリーマン達がずらりと座っているのです。見ると退勤する途中のようで、みんな、薄暗い中で携帯電話をいじったりしていました。別に待ち合わせている様子でもなく、ただ、時間を潰しているという感じでした。家に帰りたくないのかなと思いました。

そう言えば、昔、会社に勤めていた頃、午後10時をすぎたら家に帰らないという人がいました。どうしてなのか訊いたら、家族に迷惑がかかるからだと言うのです。夜、渋谷や新宿や池袋などの定食屋に行くと、若者に交じって焼き魚定食などを食べている中高年のサラリーマンの姿が目につきます。まさか皆が皆、ひとり者や単身赴任ではないでしょうし、どうして家に帰って食べないんだろうといつも思います。東京の不思議なところです。

神田明神2

神田明神3

神田明神4
2010.05.10 Mon l 日常・その他 l top ▲