桑田佳祐

桑田佳祐の食道ガンが大きく報じられていますが、今や「二人に一人」がガンにかかる時代だと言われていますので、この手の話は格別めずらしいものではなくなりました。特に男性の場合は、いづれ年をとれば「二人に一人」の洗礼を受ける運命にあると考えた方がよさそうです。さしずめ私などもその瀬戸際にいるわけで、間寛平や桑田の話は決して他人事とは思えません。

一方で、この「二人に一人」の時代を逆手にとったような外資系保険会社のCMを見るにつけ、あまりにもえげつない感じがして不快な気分にならざるをえません。あのCMが流れると、チャンネルを切りかえるという人がいましたが、その気持はわかりますね。

「二人に一人」と言っても、一人一人にとっては大きな人生の試練であることには代わりがないのです。そして、その苦悩は、保険会社のCMが煽るようなケチなものではありません。

オレの人生はなんだったのか。ガンの告知を受けた途端、そんな理不尽で孤独な人生の姿が目の前に立ち現われるのでしょう。そして、眠れぬ夜の底でひとり涙するのかもしれません。苦悩を支えてくれる人がいればいくらか救われもするでしょうが、いづれにしても最後は自分で運命と向き合うしかないのです。

瀬戸際にいる人間の一人として、桑田が元気な姿で戻ってくることを願ってやみません。
2010.08.04 Wed l 健康・ダイエット l top ▲