昨日、ある会社に行ったら、顔見知りの警備員の方が近寄ってきて、「まだちょっと早いんですが、私、来月で退職することになりました。いろいろとお世話になりました」と挨拶されたのでびっくりしました。訊けば、70才になったので会社の規定で退職しなければならないのだそうです。

「でも、身体は元気なんでしょう?」
「身体は元気なんですが、会社の決まりですから仕方ないですよ」
「ゆっくりできるからいいじゃないですか」と言ったら、「ホントはまだ働きたいんですけどね」と言ってました。

他の人の話では、国民年金なので働かなければならない事情があるのだとか。ただ子どもがいるようなので、「いくらか助けてくれるんじゃないかな」と言ってました。

ネットでは腹にイチモツの政治家や経済学者に扇動された若者達が「老人によって日本の資産が食いつぶされる」なんて言って老人を罵倒していますが、その想像力のなさは救いがないとしか言いようがありません。

小泉内閣が後期高齢者医療制度を導入する際、老人は小金をためている(だから少しぐらい負担してもいいだろう)みたいな話が横行していましたが、慶応出の三代目のボンボンには、そんな特権的な老人しか目に入らないのでしょう。私は、むしろ子ども手当より老人手当だろうと思っていますが、そういう発想をもっている政治家は皆無です。

昨夜、知り合いの家のパソコンを使って、ゆうちょダイレクトで入金状況をチェックしようとしたら、突然、「母親の旧姓はなんですか?」なんて質問が出てきました。それに答えると、「初めての勤務地はどこですか?」とつぎの質問が出てきて、適当に答えたらエラーが出て、何度もやり直すうちにログインできなくなりました。最初はなんのことかわからなかったのですが、どうやら以前ゆうちょダイレクトのシステム変更の際、合言葉を設定していたようなのです。それで、一定数合言葉を間違えたため、ロックされたみたいです。

私はゆうちょはネットしか利用したことがなく、お金を移動できないのはイタいので、さっそく合言葉の初期設定の申請をするために郵便局(ゆうちょ銀行)に行きました。ただ、仕事用の口座のため、「加入者名」と「口座名義人」が違っていたり、住居表示が変更になったのにその手続きをしてなかったのでまず住所変更をしなければならなかったりと、えらく手続きに手間取りました。いったん家に帰り確認書類を揃えたりして、結局半日費やしてしまいました。

ただ、窓口の女性が大変親切で、日頃郵便局の悪口ばかり言っている私は恐縮することしきりでした。しかも、前日、たまたま『「郵政」亡国論』(ワニブックス新書)なる本を読んだばかりなので、穴に入りたいような気持になりました。「ゆうちょの場合、一般の銀行に比べると手続きが面倒で時間がかかるのは事実です」と言ってましたが、こういう感覚の人こそ郵政民営化に必要なのではないでしょうか。少なくとも奥の席で無駄話ばかりしている(旧郵政体質が染みついた)管理職の男性職員なんかよりはるかにましでしょう。・・・あっ、また言ってしまった。
2011.02.24 Thu l 日常・その他 l top ▲