花粉症のシーズンははじまったばかりですが、既にグロッキー気味です。今年は去年に比べて花粉の量が10倍だとか言われていましたが、想像以上です。病院で処方してもらった薬を飲んでいますが、あまり効果がありません。特に目がひどい。目薬(点眼薬)も処方してもらってますが、全然効きません。痒くなったらもうどうしようもなくて、目ん玉をくりぬきたくなります。そのたびに洗浄液で目を洗っていますので、目のまわりがヒリヒリしています。少なくとも花粉症は来月いっぱいまでつづきますので、まだまだ先は長いのです。考えただけでも憂鬱です。

ところで、今、京大のカンニング事件がマスコミを賑わせていますが、なんともやり切れない事件ですね。犯人の予備校生は、高三のときに父親を亡くし、それで「学費の安い京大に入りたかった」と供述しているそうですが、そんな話を聞くとよけいやり切れなさがつのります。私も大学受験に失敗して、九州から上京して東京の予備校に通いましたが、今考えれば、よく親がお金を出してくれたなと思います。というか、よくそんなお金があったなと思います。

私は家族から「銭食い虫」と言われていましたが、後年、お金のことで親と話をしていたとき、「オレん名義になっちょる山を売ればいいじゃん」と言ったところ、父親が「なに言ちょるか、あんな山とっくにねぇぞ」と言うのです。

「なんで?」
「お前んために売っちしもうた」
さすがにそのあと言葉が出ませんでした。

京大がみずからの監督の不備を棚にあげて(しかも、大学の自治を放棄して)警察に被害届を出したことに対して、一部から批判が出ているそうですが、京大の対応は、教育的配慮のカケラもない小役人的な事なかれ主義のそれでしかありません。京大新聞もスクープだとか喜んでいる場合ではないと思いますが、学生も五十歩百歩ですね。結果、被害届を受けた京都府警は偽計業務妨害なる犯罪に無茶ぶりして、異例の逮捕に踏み切り、警察と連動したマスコミはまるで凶悪犯人であるかのように予備校生を晒し者(現代版市中引き回しの刑)にしたのでした。山形の実家の近所で「どんな子どもでしたか?」と聞いてまわるあの周辺取材こそ犯罪と言うべきでしょう。あれがマスコミの言う「言論の自由」なのでしょうか。入試は滞りなく行われたので、偽計業務妨害での起訴は無理だろうという専門家の意見もあるくらいで、要するに一罰百戒の見せしめのための逮捕だった公算が大です。(おそらく「社会的制裁を受けた」という理由で、起訴猶予になるのではないでしょうか)

コンビニの前でウンコ座りしているどうしようもない若者とは違うのです。「このくらいのことで」とは言いすぎかもしれませんが、このことで予備校生の将来が閉ざされてしまうのはせつないですね。じゃあ、裏口入学やコネ入学はホントにないのか、正義ヅラする記者達もコネ入社じゃないのか、と言いたくなります。

予備校生は予行演習も兼ねて早稲田でもカンニングしていたようですが、考えてみれば早稲田の一芸入試やスポーツ入試だっておかしな話なのです。今回の事件で、真面目に勉強している受験生がバカを見るという意見がありますが、それを言うならまずヒロスエや卓球の愛チャンに言うべきでしょう。モラルハザードはネットなんかより大学の中からおきているのですから。
2011.03.05 Sat l 社会・メディア l top ▲