新横浜3448

うららかな春の陽気に誘われて(ついでに放射能を浴びながら)、太尾緑道から新横浜にかけて鶴見川沿いを散歩しました。

桜は7~8分咲きくらいでした。おそらく今週末が見頃ではないでしょうか。新横浜の川沿いの遊歩道では、やはり春の陽気に誘われた人たちが、三々五々桜並木の下を歩いたりベンチで休憩したりしていました。最近はやたら苛立つことが多いのですが、今日はしばし浮世の憂さを忘れ、ゆったりした気分で午後の時間をすごすことができました。

遊歩道を歩いていると、私が通っている病院を川向うに見ることができます。こうして遠くから眺めると、病院の中のあわただしさがウソのようです。そして、その先には横浜マリノスの本拠地の日産スタジアムがあります。周辺は運動公園になっていて、さまざまな運動場やスポーツ施設などがあり、贅沢な空間が広がっています。ここもまた横浜の郊外なのです。ただ、川があるおかげで、郊外特有の規格化された風景から逃れているのでした。

昔、新横浜に取引先の会社があって、一度だけ来たことがありました。駅を出て高架橋を渡り、ラブホテルが林立する一帯をぬけるとめざす会社のビルがありましたが、今日はさっぱりわかりませんでした。あのときは道に迷うことなくスムーズに行けたのですが、いまひとつ記憶がはっきりしないのです。

あたりに店舗はほとんどなくて、ただ無機質なビルが建っているだけの少し場末感が漂うようなエリアなのですが、よく見ると意外とマンションも多いのです。買物などは不便でしょうが(とはいっても、新横浜駅まで歩いて10分もかかりませんが)、こういうところに住むのもいいかもと思いました。ちょっとさみしい雰囲気が魅力ですね。どうせひとりならさみしい方がいいのです。

吉行淳之介さんのエッセイ「街角の煙草屋までの旅」ではないですが、夕暮れせまる郊外の街を歩きながら、これもまたひとつの旅かもしれないと思いました。

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2011.04.06 Wed l 横浜 l top ▲