今日、ビデオニュース・ドットコムをみていたら、ギョッとするニュースがアップされていました。

昨日(8日)、福島第一原発1号炉の格納容器内の放射線量が100シーベルト(!)に急上昇し、同時に温度と圧力も上昇していることから、「再臨界」が起きた可能性が高いというのです。原子力安全・保安院は、計器のトラブルによる間違いだとか言ってるようですが、しかし、番組に電話出演していた京大の小出裕章助教授(京大原子炉実験所)は、1号炉の原子炉内で既に核分裂生成物であるクロル38が発見されていることから、「再臨界」が起きている可能性は否定できないと言ってました。

そういえば、今日、横田基地で、アメリカから緊急来日した海兵隊の専門部隊・CBIRF(シーバーフ)と自衛隊による、原発事故を想定した共同訓練が行われたというニュースもありましたが、それも今の切迫した状況を受けてのものかもしれません。

ただ、小出助教授によれば、再臨界自体はそう怖いものではなく、いちばん怖いのは水蒸気爆発だそうです。水蒸気爆発によって原子炉内の高濃度の放射性物質が大気中に放出されるからです。それは今までとは桁違いの量になるのだとか。

万一、水蒸気爆発が起きた場合、風下の200~300キロのエリアまで放射性物質が飛散するので、(半日くらいの時間的な猶予はあるようですが)250キロ離れた東京も避難の対象になるそうです。しかし、周辺を含めて2千万人近くの人間がこぞって避難するなんて現実には無理な話で、想像を絶するようなパニックになるのは間違いないでしょう。

それにしても、気の滅入る話です。仮にそうなった場合、どうすればいいのかと考えても、正直、どうしていいのかわかりません。田舎に帰っても、不義理をして評判がよくないので、迷惑がられるだけでしょう。かといって、快く居候させてくれるような友達もいないし、つらつら考えるに、行くあてがないのです。結局、放射能を浴びながらここにとどまるしかなさそうです。コメンテーターの神保哲生氏と宮台真司氏は、事態は「一進一退」どころか、最悪のシナリオに沿って進んでいるようにしか思えないと言ってましたが、この悲観論が悲観論のままで終わることをただただ願うばかりです。
2011.04.09 Sat l 震災・原発事故 l top ▲