先日、某全国紙の記者の方から取材依頼のメールが来ました。今度、「ネット社会」をテーマにした連載を企画しており、その中で、ウェブショップを運営している立場からGoogleなど検索エンジンの存在についてどう思うか、話を聞きたいというのです。記者の方は4月25日にエントリーした記事を読んでメールを送って来たみたいです。

『ウェブ進化論』の影響なのか、最近、Googleに関する書籍や雑誌の特集が目につきます。折りしも、先週、グーグルが日本でも年内に書籍検索のサービスをはじめるというニュースがありました。時価総額16兆円の豊富な資金力を背景に、インターネットの世界に次々と壮大な戦略を打ち立てるGoogleは、まさにあらたな神たり得る存在である、といっても決して過言ではないでしょう。というより、もうパンドラの箱は開けられたのではないでしょうか。我々があれこれ騒いでも、インターネットの神は既にひとり歩きをはじめているのかもしれません。

我々のような弱小業者がわずかなお金で手軽にショップを開設でき、しかも、大資本のショップと対等に軒を並べて商売ができるというのは、やはり、インターネットが産業革命以来のパラダイムシフトだといわれる所以であり、我々がそのメリットを大いに享受していることはたしかです。そのことは強調しても強調しすぎることはないと思います。また、それが、ネットが自由で民主的であるという幻想にもつながっているのではないでしょうか。

だからこそ、インターネットの世界を一元的に統御しかねないGoogleの動向に、多くの人が不安や懸念を抱くのも当然といえば当然かもしれません。
2006.05.15 Mon l ネット l top ▲