私の父方の曽祖父は、8回結婚したそうです。もちろん曽祖父なんて顔も知りませんが、子どもの頃、母親からよく「あんたはどうもその血をひいているような気がしてならんのよ」と言われました。

そして、年をとるにつけ、やっぱり母親の勘は鋭いなと思うことが多くなりました。自分のことをつらつら考えるに、どうも結婚には向いてないように思えてならないのです。実際、まわりの人間たちからもそう言われます。もし節操もなく結婚していたら、曽祖父と同じように8回だって9回だって結婚と離婚をくり返したかもしれません。

とにかく私の場合、人間関係がかったるくて仕方ないのです。感激するのは最初だけで、しばらくつきあっていると、いつの間にか相手の悪い面ばかりをみている自分がいます。私は一見「いい人」に見えるらしいのですが(正直言って、そのように自分を演出している部分もありますが)、ホントは自分で思っている以上に性悪なのかもしれません。一見「いい人」に見える分、タチが悪いとも言えます。

前も書きましたが、私は小学校から中学を卒業するまで、毎晩祖父母の家に泊まりに行ってました。祖父母のところで朝食を食べて家に戻り、それから登校するのが日課でした。祖父母の家では、毎朝朝食の膳にお菓子が置かれていました。そうやってかわいい(?)孫のためにお菓子を用意してくれていたのです。

しかし、そのお菓子を持って帰ると、母親から「食べたらいかん」と言われました。「いつのお菓子かわからん」「腐っちょってお腹をこわすかもしれんよ」と脅されました。「なんと殺生な」と子ども心に思いましたが、母親と祖母は嫁姑の関係がよくなかったのです。

そんな子どもの頃のことを思い出すと、この結婚に向いてない意地悪な性格は、祖母だけでなく母親のほうの血もひいているような気がしないでもないのです。

>> 結婚できない男
2012.01.16 Mon l 日常・その他 l top ▲