その後、体重は10キロ減を維持しています。たまたまジャパネットたかたの「快適ショッピングスタジオ」を見ていたら、野菜ジューサーのコーナーで、高田社長が、「私が食べるのは1日に1食半で、米はほとんど食べません」と言ってました。私は、それを聞いて、「高田社長も糖質制限ダイエットをしているのだな」と思いました。

高田社長に限らず、他人様に身を晒すことが商売の芸能人のなかには、体形を維持するために、糖質制限(炭水化物制限)ダイエットをしている人が多いというのはどうやらホントのようです。

私の場合は、別に他人様に身をさらす仕事ではないし、それに幸いなことに糖尿病でもその予備軍でもないので、高田社長より全然ユルくて、1日に2食か3食食べ、米も1食につきおにぎりを1個食べています。おにぎりと言っても、家で食べるときは自分で握ったおにぎりなので、コンビニのおにぎりより全然大きいのです。また、外食の際のライスも「普通」盛りです。ただ、店によって盛りが違いますので、盛りがいい店の場合は、ライスを少し残すこともあります。

もちろん、パンや麺類はほとんど食べません。それから果物や根菜類(特に芋類)も基本的には食べません。それ以外はしっかり食べています。だから空腹を我慢するということはありません。また、おのずと野菜サラダをよく食べるようになりますので、以前より野菜(葉物野菜)を食べる量は増えました。このように、糖質制限ダイエットとも言えないようなユルいダイエットですが、それでも1ヶ月半で10キロ痩せたのでした。

ただ、糖質制限ダイエットにも難点があります。エンゲル係数が高くなることです。安価な炭水化物で腹を満たすのではなく、言わばおかずで腹を満たすため、どうしても食費がかさむのです。

考えてみれば、(『炭水化物が人類を滅ぼす』でも書いていましたが)、手軽に摂取できるエネルギー源としては炭水化物に勝るものはないでしょう。しかも、安価で腹を満たすこともできる。でも、昔のように過酷な肉体労働をしていた頃ならまだしも、労働の質がまったく変わり運動不足さえ指摘されるような時代に、同じように炭水化物を主食とする食事をしていたら、糖質過多になってブクブク太るのは当然です。過酷な肉体労働が当たり前の時代にエネルギー源として食べていたものを、今はB級グルメだとか言ってもてはやしているのですからメチャクチャな話です。生活習慣病をひきおこすのも当然でしょう。

テレビのラーメン特集だとかB級グルメだとか大食いだとかいったグルメ番組は、いわば貧困ビジネスの一種だとも言えます。どこどこのラーメンがどうだとかどこどこの丼がどうだとか、蘊蓄とも言えないような蘊蓄を傾けている人たちを見ると、私は「B層」ということばを連想せざるをえません。B級グルメじゃなくて「B層グルメ」じゃないかと言いたくなります。ネトウヨと同じように、彼らもまた「煽られる人たち」なのです。当然、そのうしろには、「煽る人」がいるはずです。

テレビのグルメ番組や食品のCMなどを見ていると、薬物中毒の人たちをさらに煽って薬を売りつける薬物の売人のようにしか見えません。糖質制限ダイエットを実践してわかったのは、自分が「糖質中毒」だったということです。「甘くて美味しいっ!」というのはまさにそれなのです。旧知の食堂の主人が、お客に受ける味にするには全体的に甘めに味付けすることだと言ってましたが、私たちは、いつの間にか甘いことが美味しいことだという味覚に馴らされているのではないか。

テレビ東京のグルメ番組や旅番組などで、「わぁ~、美味しい~!」なんて嬌声をあげている女性タレントも、普段はそんな食べ物には目もくれずダイエットに励んでいるのです。しかも、CMやステマにあるような、妙な器具を使ったり妙な健康食品を口にしたり妙な踊りを踊ってダイエットしているわけでもないのです。そのカラクリさえ“理会”できない人たちがなんと多いことか。

糖尿病は”贅沢病”というイメージがありますが、病院関係者に聞くと、実際の患者は金持ちの美食家よりそうではない層の“雑食家”に多いそうです。あの大食いタレント(?)の女の子たちを見ても、DVを受けていたとかイジメに遭っていたとか、なにか人に言えないトラウマを抱えているのではないかと思ってしまいます。もしかしたら、収録のあと、食べたものをゲーゲー吐いているのかもしれません。あれはどう見ても、昔のヘビ女や小人プロレスや(欧米人から見た)相撲レスラーと同じようなフリーク(見世物)と言うべきでしょう。私は、彼女たちを見ていると痛ましささえ覚えてなりません。
2014.06.20 Fri l 健康・ダイエット l top ▲